マイミクのアドゥさんが日記で紹介していて、見てみたい!と思った映画「グッバイ レーニン」(映画の題名は"Goodbye Lenin!")を見てみました。
http://www.gaga.ne.jp/lenin/

72bffff6.jpg


2003年ドイツ映画。Wolfgang Becker監督作

「アレックスの母は、夫が西側へ亡命して以来、祖国・東ドイツに忠誠心を抱いている。建国40周年を祝う夜、アレックスがデモに参加している姿を見て心臓発作を起こし、昏睡に陥ってしまう。意識が戻らないまま、ベルリンの壁は崩壊、東西ドイツは統一される。8ヵ月後、奇跡的に目を覚ました母に再びショックを与えないため、アレックスは彼女の周囲を統一前の状態に戻し、世の中が何も変わらないふりをしようとするが…」

こういう映画、いいですねー。
ノスタルジックな映像、そこに漂う空気っていうのが、行ったこともない東ドイツなのに、すごく親近感がわくのはどうしてだろう?

全体的にはこうあんまりイベント少なく淡々と進んでいくので、ハリウッドのどっかーん!といろんなことがくりひろげられる作品をここ最近はよく見ていたので、すごいギャップを感じましたが、個人的にこういうの、嫌いではないです。

お母さんのために頑張ってドイツは統一されていないままだ、ということを演じ、そのためにすごい努力をしてますが、その彼だけでなく、周りの人もみんないい人なのね。

ドイツの当時の雰囲気、歴史的背景といった社会的なことだけでなく、もっとユニバーサルな母親と息子、離れてしまった父親と息子の関係、淡いロマンス、コメディといったいろんな要素が含まれたいい作品でした。

あと監督はもともとはカメラマンだったそうで、なるほど、アーティスティックな感じでしたね。

キャストもみんなすごく自然で、なんかそのまんまで演じているような感じでした(多分ドイツ語がわからないから、というのも理由だとは思うけど・・・)。

アレックス役を演じたDaniel Brühlという役者さん、よかったですねえ。なんともいえない雰囲気をかもし出していて。なんか頼りなさそうでいて、実はしっかり、ちゃっかりとお母さんのために頑張る姿がよかったですね。

彼の職場でであった、このアレックスの計画に多大なる協力をする友達も、よかったなあ。

妹にしても、アレックスのガールフレンドのララにしても、すごく等身大で、こういう子、いそうだなあ、という感じ。

それにしても、セリフではあんまり詳しいことって語られてないけれど、いや、これは実に奥深い作品ですよ。
ハリウッド作品より、ずっと身近に感じたのが面白かった。
それはきっと、人々の日常を映しているからかな? こういう静かな、でも心温まる作品もいいものです。