Soweto Gospel Choir(http://www.sowetogospelchoir.com/)のライブに行ったのが2月末。
あれから既に1ヶ月以上も経っているとは、いやはや時の経つのは早いものですな・・・

そのライブの様子は前にも紹介しましたが(→http://blog.drecom.jp/hanapring/archive/284)
彼らのCDアルバムをようやく入手!!

「Voices From Heaven」
「Blessed」
「African Spirit」

この3枚なんですが、聴いていたらライブのことが甦り、ここでも簡単に紹介したいなあと思った次第です。

1枚1枚詳しく紹介はできないんですが、「Voices From Heaven」が2005年作、グラミー賞を取った「Blessed」が2006年作、そして「African Spirit」が2007年作。

個人的には今年発表された「African Spirit」が今のところ一番気に入っているので、このアルバムを今回は紹介しましょうか!

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ライブでもやはりこのアルバムからの曲を多く歌っていたみたいで、聴きながら「あ、この曲、覚えてる!ライブでもやってたな?」と思い、やっぱりそういう曲はもともとライブで聴いたときも耳に残っていたわけだから、第一印象として気に入った曲になるわけで、アルバムで聴いてもやっぱりいいんですねー。
でも、ライブのときは曲名も知らなかったし、どの曲もはじめて聴く曲ばかりだったので、ある意味聴くのと観るのに一生懸命で、CDでじっくり落ち着いて聴いてよりその曲のよさがわかるような気がしました。

Bob Marleyの曲もフィーチャーした2曲目「Avulekile Amasango/One Love」、続く3曲目「I'll Remember You」、そしてアルバム最後を飾る19曲目「World in Union」なんかがとっても気に入りました。この3曲はどれもライブでも歌われていました。
3曲目はライブでも印象的だったし、聴いていてライブの臨場感を思い出させてくれました。
19曲目はこれまたメッセージの詰まった内容といい、彼らの歌いっぷりといい、感動ものです。
ちなみにこのアルバムにはU2のBonoもゲスト参加しています。

そしてこのアルバムだけでなく、3枚通して聴いていて、なんとなーくなんですが、アフリカのゴスペルとアメリカのブラックゴスペルとの違いがなんとく「感覚で」なんでですが、もっとよくわかったような気がしました。

この素晴らしい彼らのサウンドの「アフリカ感」を説明するにはちょっとポピュラーすぎる、ある意味幼稚なたとえではあるんですが、思い出したのはミュージカルの「ライオン・キング」。
劇団四季のミュージカルを見に行ったのはもう数年前ですが、雰囲気としてはやっぱり同じものを感じるんですよ、歌ではないけれど・・・
聴いていると、アフリカの美しい緑の草原や、土の匂い、夕陽に赤く染まった木々、広い空が浮かんでくるような歌声。アフリカの大地に広がる広い広い澄んだ空に溶けていくような彼らの透明な声。行ったこともないアフリカの風景に迷い込んだような錯覚に陥るのです。

例えばアメリカのブラックゴスペルのハーモニーが時に物悲しく、時に神聖に、そして時に賑やかに聴かせてくれるそのハーモニーが教会の中に響いて、そのエコーが反射して渦を巻くようなイメージだとすると、彼らのアフリカンゴスペルはもっと突き抜けたような感じがするんですよね。歌声がどこまでもどこまでも広がっていくような感じ。彼らが親しんできた木々や土といった自然に届かせるような、そんな大らかさがあるんですよ。

また彼らがグラミー賞を取るほどの人気なのは、その実力、ダンスなんかを含めたエンターテイメント性だけでなくて、彼らは人々がイメージする「アフリカ」的なものを非常にうまく音楽に取り入れてわかりやすく提示してくれているからなんではないか、とも思うんですよね。
例えば私みたいな日本人、私なんかクリスチャンでもないわけですが、そんな人間にもゴスペルというカテゴリーで縛られることなく、楽しんで聴いてもらうには、やっぱり「聴きやすさ」って言うのが重要になってくるはず。
もちろんこれは彼らの祖国に対するリスペクト、文化への誇りというものを、またはその実力から自然にアフリカの大地を思わせるハーモニーが滲み出ているだけなのかもしれないけれども、私個人、ライブを見て、彼らは客を惹きつけるコツをちゃんとわかっているなあ、という印象を受けたので、その辺きちんと計算されてるんじゃないかと思います。

でも決して商業主義に走ってる感じはしない。そこが彼らのさわやかなところなんですよね。客にこびるのではなく、純粋に自分達が歌って、浮かび上がってくるこの歓びを、みんなにも分けてあげたいんだ!というピュアな気持ちでの惹きつけ方なんです。

と、長くなりました・・・
アルバム紹介というよりは彼らのアルバムを通して感じたことをだらだらと書いてしまいましたが、例えば「ゴスペルなんか興味ないよ」とか近寄りがたい、と思っているとしたら、みんながそう思うよりずっと聴きやすいものだと思います。
ぜひ一度視聴してみてくださーい。
きっとあなたの心にもさわやかなアフリカの風が吹くはず、です!