ボブ・グリーンというコラムニストをご存知ですか?
コラムニストというより、作家といったほうがピンと来るかな?

アメリカの新聞にコラムを書いていた彼ですが、そのコラムのよさで人気となり、コラム集もたくさん出ているし、
たくさんのノンフィクション、新聞記者っぽい感じの本も出ています。

最近彼の本を2冊読んだので紹介!

一つは
「チーズバーガーズ」。1巻のみです。確か3巻まででていたかな?
これはコラム集です。
モハメド・アリやメリル・ストリープといった有名人の取材の様子を描いたものもあるけれど、
他は彼の周りで起こったことや、アメリカの一般市民たちの生活の一瞬を切り取ったようなコラムが詰まっています。

55歳になって文字を覚えようと奮闘している配管工のお話なんかはすごくよかった。

コラムなのでどれも長くないし、読みやすいのでおすすめです。


もう一つは

Once Upon A Town
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0060093870/hikaru-22

7b669a5c.jpg


英語版です。
ずーっと前にセールで買ったんですが、ちょこちょこ読んでようやく読み終えました!

ネブラスカのNorth Platteという小さな街は第二次大戦中、戦地へと赴く兵隊たちを乗せた列車が一時停車するという場所。
そこでNorth Platteの人々たちは「自分たちの国のために戦っている彼らのために何かできることはないか」と、
駅前にCanteen(売店とか、会社や大学などの大食堂の意味だそうです)を開くことに。
そこで手作りのサンドイッチとか、コーヒー、お茶、雑誌、お菓子、ケーキに果物を無料で提供していたのです。
North Platteだけでなく、近隣の街をあげてのボランティア、というわけです。

その運営にかかわった人、兵士としてCanteenに立ち寄った人々の言葉をつむいで、North Platteの今と昔をつなぎ合わせていくようなそんな本です。

何日も狭い列車に詰め込まれ、しかもこれから戦地へ、という若い兵士たちの緊張が、
North Platteでのたった15分や20分といった短い滞在でほぐれた様子がよくわかりました。
みんな「自分のお母さんや妹に出会ったような気持ちになった」とかいっているし、
今は年老いた元兵士の人々が涙ながらにNorth Platteの人々の心の温かさを話しているんですね。

今は列車がこの町にとまることはなく、Canteenも取り壊されてしまったというのが惜しいです・・・

英語だけど、そんなに読みにくくはないです。
ただ何かすごいイベントがあってわくわくどきどき!っていうわけでもないので、単調に思えてしまうかも・・・

読み終わってボブ・グリーンが他に「DUTY」という本を出しているというのを知ったんですが、
これ読みたい!
というのはボブが広島に原爆を落とした張本人のアメリカ空軍パイロットのポール・ティベッツ氏に会って、書いた本ということなので・・・
宣伝文ではもちろんティベッツ氏は「ヒーロー」という感じでかかれているんですけど・・・

いったいティベッツ氏がどんな気持ちで原爆投下をしたのか、気になるから。
日本語でも『DUTY-わが父、そして原爆を落とした男の物語』として発売されているようですが・・・

ボブ・グリーンについてはここ↓をどうぞ。
特集 http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3175/tokusyuuni.html

今調べていて知ったんですが、最近ボブの名前を聴かなくなったなあと思ったら、
数年前にスキャンダルで退職されたそうですね・・・びっくりだし、残念。

彼は若い頃、アリス・クーパーのバンドに密着したり、マイケル・ジョーダンの本を書いたり、いろんな分野で本を出しているので、読んだことある人もいるかな?