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ずっとみたいと思いつつ、見れないでいた
シャーリズ・セロン主演の映画「スタンドアップ」
(オリジナルはNorth Country)を見ました。

Whale Rider(日本では「クジラ島の少女」という題名)の
Niki Caroの監督作。

アメリカで初のセクシャル・ハラスメント裁判という
実際にあった出来事をもとに作られた作品です。

主に男性の仕事であった炭鉱に女性が参加。
もちろんつらい仕事ってことで賃金がよい。
この作品の主人公も二人の子供を育てるために
働き始めるんですが、ひどい嫌がらせ。
そういう場面を見るとほんと苦しくなります。

でもあえてこの作品を「セクハラ」を扱った作品
としてではなく、
親子のストーリーとして見たい、と私は思った。
またはコミュニティのストーリーか・・・

主人公と父親との関係、主人公と息子の関係。
彼女の仕事、裁判を通して
家族の絆がリユニオンされるんですね。

特に父親が主人公を罵倒する多くの炭鉱夫
(この父親も炭鉱夫で主人公と同じ会社で働いているので、
つまりは彼の同僚たち)を前に
スピーチをする場面がとてもよかった。

そして彼女が消したくても消せなかった過去の出来事。

痛い作品です。
でも社会ってそういうもので、
理不尽な嫌がらせが起こるもの。

メイキングでは実際の裁判で戦った女性たちの
コメントが聞けるのだけど、彼女たちは
「私達を助けてくれる、いい男性の同僚もたくさんいたのよ」
といっていたけど、
作品ではほとんどの男性が悪者、のように描かれています。

まあ仕方ないんでしょうが、映画として。
でももし自分が男性で、
同僚がやっている嫌がらせをよく思っていなくても、
やっぱり言えないんだろうなあ、と。
狭いコミュニティーであること、
そしてこの仕事を失えない、ということ。

まあここで映画の題名ではないけどスタンド・アップ、
立ち上がれるかってことなんでしょうね。

私にとってはなんかまた「リアル」な作品でした。
いじめではないけど、学生時代からかわれたりした
過去があるので。

まあ学校だけでなく、集団でのいじめや
嫌がらせっていうのはあるわけで。
大人になれよ、といいたい。

シャーリズはまた主演女優賞にノミネートされてましたが、
惜しくも受賞は逃しましたね。
フランシス・マクドーマンドもノミネートされてた。
でもとても考えさせられる映画。
ぜひみんなにも見てほしいです。

シャーリズのYahooでのインタビューも興味深かったです。ぜひ。

あと、映画ではシャーリズ演じる主人公は
ジョージー・エイムズという女性ですが、
実際にはじめに訴訟を起こしたのは
Lois Jensonさんという女性で、
映画での主人公のキャラクターは
実際の集団訴訟に参加した女性たちに起こったことを
混ぜ合わせて作られたそうです。

実際の出来事などについては
ここで詳しく説明されているのでどうぞ。