庭でまだ緑のものを紹介してきましたが、 写真を撮っていないけれども緑という子は実はまだ結構あるのです。

でも、ただ雪と緑の葉とあとは土の茶とかばかりの写真をずーっと載せ続けるのもね、いかがなものかと思うので、このくらいにします。

とかいいながら、今回も非常に地味でございます。
いいですか、重要なので二回言います。

「今回も非常に地味でございます」

日本の温暖な地域にお住まいの皆さんのお庭はきっとまだ花も咲いていると思うので、こんな北国の枯れたものや葉っぱだけの写真を見てもつまらないと思うのですが・・・

北国の者からすると、この時期にまだいっぱい緑があるってすごいことなんですよ! 

が、普段、北国のガーデナーがこの時期庭で楽しむものが、今回のメインです。

つまりー、枯れ姿の美 。

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このセダムに代表されるように、枯れたシードヘッドなどもですね、こちらでは冬の間重要なアクセントとなって活躍します。

枯れたものを残しておいて、汚い、みっともない、などと思わないでください。
こちらでは冬の寒さが厳しいため、鳥などの小動物や昆虫たちの餌や隠れ場、棲家などになるのです。

虫と聞くと「害虫」とか思って、きゃー!いやだー!という方も多いかと思いますが、私たちの庭には虫たちがいて当然。
というかいてくれないと困るのです。
彼らがいることで受粉して実がなったりするわけですし、よい虫が害虫を退治してくれたりしますからね。


そしてガーデナーにとっては、ともすれば一面白とかになる景色に影絵のようなシルエットで冬の間楽しませてくれるものでもあります。

また、植物によっては冬が来る前に剪定してしまうと、越冬できないものなどもあります。

暖かいところでは冬でも何かしら育っていたり、お花まで咲いていたりするので、どうしても枯れたものがあると目立つでしょうし、だからこそみっともなく見えてしまうかもしれないのですが、こちらでは常緑のもの以外、ほんと何もなくなりますからね。

だからこそ、枯れたものも美しい。

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風知草も、こんな姿になっても、エレガントだなあ、と私は思います。

ガーデニングをやっていると、自然のサイクルについてよく考えます。

春夏秋冬と四季があるように、植物にもサイクルがあり、どうしても芽生えや開花といったところばかりが注目されがちですが、枯れたり、冬眠したり、という時期がないと、また芽生えたり開花できないのですよね。

だからこそ、どの時期のステージでも植物の姿を愛でてあげたいな、と思います。

小さな双葉だとか花の咲いている綺麗な時だけ「かわいいねー」と言って、枯れてきたら「汚い」と見向きもしないというのは、やっぱりかわいそうかな、と思うのです。

人間だって、同じですよね。
赤ちゃんやぴちぴちの(って死語ですかね・笑)お嬢さんのときだけちやほやして、年取ってきたらもう相手にしてもらえないなんて、寂しいじゃないですか?

年を重ねてきた人だけが醸し出せる雰囲気とか、深みと言ったものがあるように、植物の枯れ姿にも同じような品格がある、と私は思っています。


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たとえば、この紫陽花・アナベル。

きっと多くの人からしたら「やー、きちゃない!」と思うものだと思います。

でも私はこのアナベルの枯れた色は「カフェオレ色」で綺麗、といつも思っています。

今は雪や寒さでより濃い色になってきて、「エスプレッソ色」くらいに渋くなってきていますけれど(笑)。

でもね、よーく見ると、一枚一枚の花びら(というか本来はがくですが)がまるでレースのようになっている子があったりして、自然の作った繊細なアートがあったりするのですよ。

 
そしてもちろん、もっとよく見てみれば、春に向けて植物が準備をしていることも発見できます。

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ほら。
ここから葉っぱが生えてきて、またお花を見せてくれるようになるんですよね。

そう思うと、まるで希望の蕾みたいに見えてきませんか?


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今はまだ裸枝が寂しそうに見えるだけの木瓜だって・・・

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ね、ここからまた新しい生命が始まるんです。

こんなに寒くても、植物たちは春に向けてエネルギーを蓄え、じっと暖かくなるのを待っているのです。

***

トロントは今朝はマイナス5度くらい?日中はマイナス2度くらいまで上がる予定。
今日も平均並みのようです。

でもアメリカ北東部ではどうやら大雪が降るみたいですね。
西海岸のほうも天気が荒れるようですから、皆さんお気をつけくださいね。


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