おととい、うちの郵便受けに私宛ての不在通知のカードが入っていました。
何かオーダーしたわけでもないし、実家からなら普通は「送ったよ」という連絡が来るはず。
はて、誰からかしら?

で、昨夜郵便局まで取りに行きました。

そしたら、日本にいた頃バイトしていた花屋で一緒に働いていたおばちゃんからでした。

「一緒に働いていた」と書きましたが、実際に一緒に働くのは年末年始やお盆前の花屋が忙しい時のみで、
普段は働く日は別々。バイトのおばちゃんは他に3人、忙しい時に来てくれる人も入れると4人。
そのうち一番かわいがってもらっていたのがこのおばちゃんでした。

私がバイトの日に来て差し入れを持ってきてくれたり、
一緒に働く時もおばちゃんたちはいつもいろいろと手作りのおいしい食べ物をもってきてくれたり・・・

このおばちゃんの甘酒はとびっきりおいしかったなあ~。
花屋と言うけれど、かっこいい花屋ではなく、スーパーの前にある仏花メインで、ローカルなおばちゃんたち相手のお花屋です。
屋根はあるけれど、ほとんど屋外と言っていい店先。
冷たい水仕事で、冬は本当に寒かったし肉体労働で疲れるし、この甘酒がもう天国のようなおいしさだったのです。

正確なお年はわからないけれど、もうかなりのお年であることは確か。
多分うちの両親より、年上かと思われます。

毎年恒例のクリスマスカードも欠かさず送っているのですが、
それから音沙汰がなかったので、もしかしたら病気にでもなっているのかも、と気になっていました。

うちの実家からもそんなに近いというわけでもないので、家族もそっち方面にはほとんど行かないし。

そう思っていたら、このお便り、でした。


おばちゃんは今も元気に花屋「現役」だそうで、店がある限り、そして自分の体が持つ限りは続けようと思っている、とのこと。
すごいでしょ?70近くになるようなおばちゃんですよ?

ただの店番とかレジとかではなく、水仕事あり、花が市場から来たら、水揚げという作業もするし、それなりの力仕事もあります。
それに夏は暑いし冬は寒い、という店先に朝から夕方までいるというのは年配の方には結構大変なことなはず。

おばちゃんから見たらまだまだひよっこみたいな私が仕事の愚痴を言ってる場合じゃないですね。

でもね、返事を書こう書こうと思いつつ延びてしまったから、と言って、わざわざお菓子まで一緒に送ってくれたのです。
おこし、ってあるでしょ?雷おこしとか東京土産として昔から知られている、あのお菓子です。

日本からカナダに物を送るのってけっこうな送料になるんですよ。
だから、お気持ちはもちろん嬉しいのですが、それよりもなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

何よりもおばちゃんが元気、と聞けたのが一番嬉しかったから、本当にお菓子とか送る必要はないのに、と・・・

でも、おばちゃんが本当にそうしたくてしてくれているのもわかっているので、ありがたく、頂きます。
デイブも食べることのできるおこし。
落花生が入っていて優しい味のお菓子です。

私がカナダに移住してもう10年。
毎日いっしょに働いていたわけでもないのに、娘のようにかわいがってくれたおばちゃん。
バイト始めたころはおばちゃんたちが怖かったけれど、知り合えばみんな本当にいい人たちばかりで。

今も帰国すると必ず顔を出すようにしているんです。
なんとなく、もうひとりの母親みたいな、そんな感じ。
そういう人に恵まれたことに、感謝。

おばちゃん、手紙にお菓子、ありがとう!いつまでも元気でいてね~!