ナイアガラ・オン・ザ・レイクの滞在紀、書き始めていますが、写真がまだちょっとそろってないので、他の話題を。

みなさんはふと「あ~、自分もようやくここまで来たか」と思うようなことってありますか?

私はそう言うのが結構あるんですよね。
大体はわかりやすい経済的なことなんですが、例えば家。

カナダに住み始めた時は、スーツケーツ2つだけで来て、デイブの家族と一緒に、せまいデイブの部屋で半年ほど過ごしました。
そこにはほんと、ものがなかった。ベッドのフレームもなくて、マットレスだけ。IKEAで買った安いコーヒーテーブルでマットレスに座りながらご飯を食べたりもしてた。
今思うと、「うわ~」って思いますが、実はそのときはそれを苦と思ったことはあんまりなかったかも。
それよりもっと精神的なところで精一杯だったというのがあると思うんですが。

そして家族と離れてアパートで暮らし始め、ベッドフレームも買って、ダイニングテーブルも買って、車も購入。
今でも多分そんなにものはそろってないけれど、デイブと二人暮らしなので、そんなに必要ないしね。

でもやっぱり家を買ったときの感慨は忘れられないなあ~。
なんと言っても何年間にもわたるクレイジーなアパート暮らしから本当に静かな家に移ったのは大きかった。

今でもリビングでゆっくりしながら、この平穏な場所をもてたのが信じられないように感じることがあります。


そして先週末、マットレスのボックスセットを購入。

マットレスくらいで、と笑われるかもしれないけれど、でもなんか、本当に「ああ、こうやってできるようになったんだなあ」と思ってしまうのです。

一文なしで来たわけではないけれど、カナダに来た当時はバイトでためたお金を崩していく毎日。
移住権が取れるまで仕事もできなかったし、デイブもカレッジを卒業して働き始めたばかり。
経済的な余裕はまったくなかった。
お互い家族からの経済的な援助も受けず、ずーっと二人でやりくりして節約して。

決して短い道のりではなかったし、簡単なことでもなかった。でもやっぱり頑張った甲斐があったなあ~、って思う。


ほしいものっていろいろあるけれど、やっぱり簡単に手に入るものはつまらないですよね。自分で頑張って手にしたお金で買うからこそ、嬉しいし、大事にしよう、と思う。
物欲は年々減ってきていて、ほしいと思うものも種類もずいぶん変わった。

でもなんかあのマットレスにテーブルだけの日々から来たからか、もっともっと、という感じにはならないんですよね。
上には上があって、頑張ればきっともっといいものも買える。でもそのときそのときの自分が買えるもの、必要なものがある。

多分私はそんなにものがなくてもやっていけるし、結構お金かけずに満足できる貧乏性なだけかもしれないですが・・・


ああ、でもこんな風に振り返って感慨にふけっているなんて、私も大人になったなあ~。
っていうか、年取ったって言うだけ??