Asaというナイジェリアのシンガーのアルバム、その名も「Asa」を入手しました。
http://www.asa-official.com/spip.php?page=biographie&...
http://asamusic.jp/

434718d6.jpg


生まれたパリで歌手としての道が開け、今はまだヨーロッパ中心に活動していて、まだ日本や北米までは出回ってきていないようですが彼女、すっごくいいです!!

声は柔らかな結構可愛らしいソウルシンガーで、私は普通、こういうスウィートボイスはあまり好んで聴きはしないんですが、彼女はなんだか特別な雰囲気があるんですよ。
アルバム全体もギターを中心としたアコースティックでさわやかなソウル、なんですが、内容は非常に社会派です。
惹かれたのはそこにあると思います。

やはりアフリカ大陸というのを反映しているんなだなあ、という感じ。
スウィートソウルの下に現実という名の苦い日常が見てとれます。
「窓の外を見れば軍隊が行進している」なんていう詩もあるし。やっぱり平和ボケになりつつある私たちにはパンチのある言葉が次々とつむぎ出されてきます。

本人のメッセージ「私の願いは自分の音楽が人々の心に触れることです。一人のアフリカ人として、祖国の人たちに希望を取り戻したい。そして自分の言葉で語って欲しいんです。私は、黒い大陸からだって美しくポジティブなものが生まれ出ることを示したい。世界中の若者をインスパイアすることもできるんだ、ということを」というのもいいなあ。

しっかりと物事を見つめ、それを伝えようとする真摯な姿勢が歌からも伝わってきます。

曲のほとんどは英語で歌われていますが、何曲かはヨルバ語で歌われています。
やはりアフリカらしいサウンドもちりばめられていて、それも素敵です。

上でも紹介したサイトで詳しく彼女の生い立ちが紹介されていますが、パリ生まれ、それから祖国ナイジェリアに移ったとのこと。1982年生まれ。レコード・コレクターの父親の影響で幼いころからソウルミュージックを聴いていたとか。
このサイトは全曲詞も載せてくれていて親切です。

本人は自分の声を「低く太い声」といっているそうですが、私にはかなりスウィートに聴こえます。
Corinne Bailey Raeなんかが好きな人は気に入るかも。声は、という意味ですが・・・
曲の内容はまったく違うけれど・・・

個人的には「Jailer」(題名からみても社会派って感じがしますね)や「Fire on the mountain」なんかが好きです。
でもどの曲もほんといいですよ!

最近いろんなところで自分が今生きているこの国、この世界とはまるで違った世界があるということ、
例えば私たちはグルメだといっていろんな食べ物を選んだり、あれはおいしくないとか文句をいっていますが、
その反面飢餓に苦しみ、食べるものを選ぶことすら出来ない人々もまだいるし、日常が戦場のような世界に住む人々もいるわけです。

そういう世界がある、ということを日常忘れがちだけれど、心のどこかに留めておきたい、と思うようになってきました。
そこから感謝の気持ちや優しい気持ちが生まれればいいし、なにか自分にできることがあればやりたいなあ、と思う。

でもまずはやっぱりそういう世界があるんだ、って事を知ることが大事なんじゃないかなあ、といろんなものを通して考えさせられました。

話が飛びました。
ちなみにAsa(アシャ)とは「小さいハヤブサ」という意味のニックネームだそうです。子供の頃、逃げ足が速かった事にちなんでつけられたとか。

日本では5月4日に発売ということです。ぜひ!