成巽閣(せいそんかく)
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13代藩主斉泰が母・真竜院のために建てたという書院様式と数奇屋風書院造りが組み込まれた建物。
当時はまだ珍しかった高価なオランダ渡りのギヤマン、赤や紫、ウルトラマリンブルーなど、色とりどりの壁で彩られた部屋の数々があります。
鳥を愛でるためのお部屋は柱がなく、鳴き声を楽しむために水音もしないような造りになっているという、とにかく豪華なもの。

私たちが訪れたときは冬用の夜着など、お着物も展示されていたので、着物好きの女性には楽しめるところではないでしょうか。

それにしても、当時の藩主のその裕福さ。私は時代小説を読むのが好きなんですが、その頃の一般人たちの長屋生活なんかを考えるとまさに雲泥の差ですね。
昔は今とは違い、職業も自由に選べなかったような時代。農民の家に生まれたら、農民として一生を過ごす。
侍なら侍。着るものも職業別に違っていたくらいですものね。

もちろん位の高い家に生まれたならば、また違った大変さがあったとは思いますが、
毎日の米に困るような人々がいるなか、こんなに贅沢を尽くした生活をしていた人もいたのだなあ、と思うとちょっと複雑ですね。
まあ、それは今の時代も変わらないですが・・・

私は会社員ですが、まあ当時で言ってみれば商人みたいなものでしょうか?またはお百姓か。
アパート暮らしだから長屋くらしか。そんな今の自分がもしその時代に生まれていたらどうだったんだろう?と想像しながら見てみるのも、おもしろい。
百何十年前の大昔として考えるといまいちぴんとこないし、おうちもただ単に「あらきれい?」ってだけになっちゃいますが、
これを今の自分たちにこうやってひきつけて考えてみると、昔の人の生活を偲ぶというのとは違って、また違う目線で見れて面白いかも。

実際姉とは二人でこの真竜院という女性がどんな人であったかはわかりませんが、お金持ちのわがままといった感じに仕立て上げて(ちょっとギャル風の言い方で)
「あの部屋の壁はウルトラマリンブルーがいい?」なんて駄々をこねる姿を想像してみたりしてました。
っていうのは当時からしたら恐れ多いって感じなんでしょうが、でも一般人にはどう考えてもできなかった贅沢ですからね。

そんな風に考えると、昔の気品ある人たちも、あ?ら、なんだか身近に感じてきませんか??

そんな(ってどんなだ)成巽閣、兼六園内からでも入れるので、お時間があればぜひ。
館内は土足厳禁、スリッパもないので、冬場は寒いです。あったかい靴下を履いていってください(笑)
あとお庭以外は館内写真撮影禁止ということなので、写真はありません、あしからず。
なので外部からお借りしてきました?。