私は昔から和柄には惹かれていて、ちょっとした小物入れなんかは和雑貨のものを使っていたんですが、これは多分祖母の影響が大きいんじゃないか、と思うのです。

うちの祖父母は昔は東京でテーラーをしていたのでリタイアしてからも祖母は服のお直しなんか簡単にやってしまうし、私も小さいころはバービーではなく、ジェニー(リカちゃんでもなく、私はジェニー派だった)に祖母の古くなった着物のはぎれで着物をつくってくれたりしたのです。

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こういうちょっとしたこともきっと自分の和好きにつながっているように思う。

でもこれは「もの」のお話。

もの以外、たとえば日本の文化、歴史なんていうのに興味を持ち始めたのはカナダに来てから。

特に一番のきっかけとなったのは本でした。

私はこれまた読書好きの祖父の血を継いだのか、読書大好き。
もう活字中毒みたいなもので、寝る前には必ず本を読む。そうじゃないと眠れないくらいです。

カナダでも公立の図書館で日本語のコレクションがあるし、日系のお店で日本の本が購入できます。

なのでカナダにいてももっぱら読むのは日本語なのです。
それでもやはり限られたセレクションのなかでいくつか時代物、それは例えば歴史的な小説だったり、エッセイだったり、捕り物系だったり・・・

とくにはまったきっかけになったのは平岩弓枝さんの「御宿 かわせみ」でした。

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平岩弓枝「御宿 かわせみ」@amazon.co.jp

かわせみという宿を中心に繰り広げられる捕物小説なんですが、一話ごともちょうどいい長さだし、日本史が苦手だった私でもそういったことを感じさせずに惹きこまれて読めるシリーズです。

そのあとも有名な池波正太郎さんの「鬼平」シリーズにもはまり、江戸時代の人々の暮らし、人情というのにとっても惹かれ、昔の人々が一体何を思い、どんな風に暮らしていたのか、とっても興味がでてきたのです。

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池波正太郎「鬼平」シリーズ @amazon.co.jp

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学生時代は世界史は大好きだったんですが、日本史はぜんぜん興味が持てなかったのですが、今になってやはりもっと日本の事を知りたい、と思うようになりました。

日本から出て日本にいたときはあたりまえだったいろんなことが、実はあたりまえではない、と言うことに気がつき、
それがいかに大切なのか、と言うことに気づく。

金沢の町並みなんかはまさにそうなんじゃないでしょうか。

私の実家のある埼玉ではなかなか趣のある年代ものの建物にお目にかかることはほとんどなく、新しいビルばかりが建っていく。

もちろん便利なのは嬉しいことですが、でもやはり日本には素晴らしい日本独特の文化がある。
それを残さずに目先のことだけで新しいものばかりを優先して古いものを壊していってしまうのはあまりに惜しいと思うのです。

カナダは私も好きだし、自分の性格にも合った国だし、いいところもたくさんありますが、文化的にイギリス、またはフランス、そして近代ではアメリカとほとんど同じ文化を共有しているせいもあって、あまりオリジナリティを感じさせるものがないのです。

でも日本にはどの国にもない素敵な固有の文化がある。それをやはり守っていってほしいなあ、そして自分が触れられるうちに触れておきたいなあ、と思うのです。

なので今回の日本帰国がものすごく楽しみ!
そして金沢行きも!!

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