日本にいない私はとにかく今日本で何が流行っているとかにものすごく疎い。
まあ、日本にいた時から流行には興味なかったですが・・・

それでも日本にいる友達や家族、そしてカナダからこうしてネットで日本のサイトを見ていたりして思うこと、日本にいたら見えなかったようなことが見えることがある。

特に広告って見ていると面白いなあ、と思う。広告ってまさにその時その時の国の文化、人々の気持ちを表してるんじゃないかなあ。

広告と流行。
カナダではまずあまりにいろんな国から来た、いろんな人種、いろんな宗教、いろんな文化の人たちがいるので、なかなか日本のようにみんなが知ってる、のってる流行というのはないんですよね。

例えば日本では食べ物と健康に対する関心がものすごく高い気がする。
でもこれもこっちでは例えば食べ物にしたらベジタリアンだとか、アレルギーだとか、または宗教的なことなんかで食べれないものがある人が多い。だからやっぱり流行にはなりにくい。

健康っていうのでは日本人、やっぱり疲れてるんじゃないでしょうか。
カナダに来て思うのは、日常の時間の流れがゆったりしてること。
東京では電車に乗って周りを見ると、みーんな疲れてそうだし、街を歩いていても、みんな急いでいて、なんだかぴりぴりしたムード。
確かに仕事は皆さんハードにやっているし、なかなか休めないみたいだし、そりゃ疲れるよなあ。
そういうので健康志向になるのかなあ?なんて思います。

マイナスイオンとか、こっちではほとんど聞かない。ヘアケアで聞くくらい?
いろんなそういう体にいい何とか菌とか、聞きなれない名前も流行にはなりません。

あと、美容に関する関心もすごい。
そしてその流行って言うのもすごい。

ちょうどこの間私が大好きなエッセイストの光野桃さんの公式サイトでコラムを読んでいてはっとさせられたのが、

「帰国してから日本の女のひとのおしゃれについて気になっていたのは、若い人は「モテ」に走り、若くないひとは「若」に走り、なんだか混乱していて、幸せそうじゃないなあ、ということ。なにかがブレている。
 わたしがミラノから帰ってきたころに比べて、おしゃれのレベルは世界でも最高峰といえるくらい上がったし、素敵なものも世界一あるけれど、なにかが足りない。
 なにか・・・満ち足りた自分らしさ、とでも言おうか。」
(http://www.mitsuno-momo.jp/column/index061127.html)
というくだり。

日本では「もて」なんとかっていうのがいろんなところで言われてるようですね。
「もてメイク」「もて髪」「もてスタイル」などなど・・・

私なんかから言うと、「皆さんお疲れ様」、です。
自分を磨くって言うのはとってもいいことだと思う。日本人はそういう意識がすごく高く、また周りも厳しい目をもって切磋琢磨できる環境になっていると思う。でも私はそういい環境では疲れちゃうなあ。

みんな雑誌なんかがいう「もて」提言に振り回されちゃってるんじゃないかなあ??
そりゃみんなもてたいよね。でもだからってみんながその「もてスタイル」にしなきゃいけないのかな?
もてスタイルにしたらもてるの?それで自分も幸せな気持ちになるの?
私にはわかりません。

それより自分の好きなスタイル、自分に似合うスタイルをしてるほうがずっと輝けるんじゃないかなあ。
私は人と同じスタイルしているなんてつまらないと思うけどな。
でも日本ではみんなと同じ、流行になっているものをしないといけない、という感じがあるから、やっぱりみなさん無理にでもそうしてるんでしょうか?

みんながいい、かわいい、っていうからって必ずしもそれが自分にとっていいとは限らないでしょう?
みんながいい、っていうのを聞いて、そのまま受け入れるんじゃなく、まず「本当にいいのかな?」「自分には似合うのかな?」って問うことが必要なんじゃないかなあ。

と、こんなことを言ってる私はもう日本社会では生きていけないかなあ・・・
だからと言ってこっちの文化生活に100%適応しているわけでもなく、いい意味でも悪い意味でも日本人らしさで困惑することも多く、どっちつかずの私。うーん、難しいですな。

と、今日は久しぶりにこんな考え事を書いてみました。