「Welcome to the colored section
Welcome to the Negro league
Sign your name on the black list and know this
It's American history

See what it is to be blackmailed
See a real live conspiracy
Sign your name on the black list and know this
It's American history」

という非常に力強い、辛辣なメッセージではじまるDonnieのファーストアルバム「The Colored Section」。
http://www.thecyberkrib.com/japan/v2.0/news.mv?nid=439
なんといってもタイトルからしてすごいものね。

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DONNIE The Colored Section @ Amazon JP

皆さんも世界史で習ったの覚えているでしょうか?人種分離政策といって、白人とカラード(有色人種)が公共機関で別々のもの、場所をつかわなければならなかったあれですね。

とにかくこのタイトルにも現れているように、アフリカ系アメリカ人としての想いのつまったドニーの曲。
前にセカンドの「The Daily News」を紹介しましたが(http://hanapring.blog.drecom.jp/archive/365)、これに比べるとサウンドとしてもポップな感じ。

今日は風は強いけどいい天気で気温もちょうどよいのでひとりで数時間グリークタウンをぶらぶらしてきたのですが、そんなときのお供にもぴったりのサウンドです。

もちろん内容はやっぱり重いものも多いんですけどね?。でもそういうのが私、好きです!

セカンドがサウンド的にも色んなジャンルが混ざって、より高度なテクニックでアレンジされているように感じるけど、こっちはもうちょっとシンプルでさわやかな印象。
こっちのほうが一般的には聴きやすいかも。

それでもやっぱりいろんなジャンルの音をそこかしこにちりばめていて、さすがだなあ、と思います。

Cloud という曲、このCloud nineって何ぞや?と思ったら、至福の境地、みたいなそんな意味なのかな?
どうも仏教の教えから来た言葉みたいなんですが、「And I'm fine under cloud 9」というフレーズ、至福の境地に至らなくてもいいさ、みたいな意味でしょうか??このCloud nineとCloud(雲)という言葉をかけた詞もうまいなあ。

「You Got A Friend」はDonny Hathawayを思い起こさせますが、これがまたいい!
どんなにいいことが周りに起ころうとも、友達がいなかったら意味がないよね、という友達の素晴らしさを歌った曲ですが、こういう曲はセカンドにはあんまりないですね。

「Our New National Anthem」もかっこいいんだけど、彼のアメリカへの想いがつまってて、いいですね。

ブラックミュージックというとどうもセックスとか、お金とか、そういうことを歌ってるのもすごく多いし、はっきりいって、ばかばかしい内容のものもありますよね。そういうのが流行っちゃうこの時代に、こういう硬派な曲を出していってるっていう、その彼の姿勢がまず好きです。

なんか最近はやけにこういうメッセージ性のあるものに惹かれますね?。

大体好きになるアーティストって自分がはじめて買って好きに会ったアルバムが一番で、その次に買ったものってやっぱりインパクトも薄れるせいか、どうもあんまり聞き返さなくなっちゃう、とか新譜にも手が伸びない、なんてことになるんだけど、これは先に買ったセカンドと同じくらいに素晴らしく、気に入ってます!!

ぜひみんなにもおすすめしたいアーティストです!