2007年08月06日

日曜日、夕方です。今日もからっと晴れていい天気。
今日はROM、Royal Ontario Museumに久しぶりに行ってきました。
ROMは建物の入り口がリニューアルされてから行くのは初めて。
でもモダンなこのエントランス、私はどうも好きになれないなあ・・・
昔の重厚なたたずまいのほうがよかったのにな。

ea241fde.jpg


今日はペルーの埋葬物と日本の浮世絵の展示の二つをメインに見てきました。

ペルーのはAncient Peru Unearthedといって紀元後750年?1375年のシカン文化の埋葬品の展示。(http://www.rom.on.ca/peru/index.php)
印象的だったのは、モチーフがかわいいのね。鳥とか、人間の形を金や銅版でくりぬかれたりしているんだけど、なんとなくコミカルというか、愛嬌があってよかった。
金の薄い板を小さく切って、布に縫い付けて、位の高い人々はそれを纏っていたようだけど、さぞや壮観だったでしょうね?。
ちなみにこれらは日本人の島田泉博士が発掘をしたそうですよ。
ここでもシカンについて読めます→http://www.mucha-suerte.com/photo/mascaradeoro1.html

b1cfd19e.jpg


ついでに常時展示してあるエジプトのほうもちょっと見たけど、エジプトものは興味あるなあ。
ぜひ現地に行ってみたい!!

むかーし昔の人々が、どんな風に生活していたのか、それが私たちとは位の違うような人たちの生活かもしれないけれど、
でもそういうのに思いをはせるのは楽しいですね。

浮世絵のほうはDrama and Desire: Japanese Paintings from the Floating World 1690 – 1850というので北斎の作品なんかも何点かありました。(http://www.rom.on.ca/exhibitions/special/drama.php)

いつも思うけど、昔の絵の日本の女性の顔ってなんだか怖くないですか?
やけにのっぺらとしていたり、無表情なかんじだったり。
そういうのが当時は美人、とされていたのかもしれないけれど、どうもみんな冷たそうな感じがするんですけど・・・

ちなみに浮世絵とは「浮世絵(うきよえ)は、江戸時代に成立した、人々の日常の生活や風物などを描いた絵。「浮世」という言葉は、もともと「現代風」を意味する言葉」とのことですが、なるほど、なるほど、確かに庶民的な感じがしました。

今まで自分の勝手なイメージで、浮世絵っていうのは見返り美人とか、歌舞伎役者の顔を描いたのとか、大胆で色彩もはっきりしたものだと思っていたけれど、それだけではないんですね。
かなりいろいろ浮世絵の中にも種類があるんですね。

いろんな古典作品のパロディなんかの絵も展示されていたし、今で言う漫画、みたいな感じですかね。

ff105e4d.jpg


色彩や着物なんかの細かい柄とかを見るのは楽しかった。
掛け軸になっているものが多かったですが、この表具をみるのも興味深かったです。
絵に対して、どんな色のどんな柄の布を組み合わせるのか、それもいろんな布が使われていて、これはすごい大変な仕事だろうなあ、と思ったり。

トロントで見る浮世絵、見ている間、絵を書くのが好きで、アマチュアとして活躍していた(?)うちの祖父のことをずーっと思っていました。
「あ、これはおじいちゃんもこういう構図のを描いていたなあ・・・」とか。
もう10年以上も前に祖父は亡くなりましたが、祖父の絵や彼の使っていたガラスの細長い瓶に入っていた色とりどりの粉状の絵具などが懐かしく思い浮かんできて、なんだか感慨深かったです。

と、今日は久しぶりにアートな(?)休日を過ごしました。

トロントのお住まいの皆さん、浮世絵のほうが展示は今月12日までだそうなので、興味のある人は急いで!

写真は新しくなったROM、シカンの埋葬品、そして浮世絵です。