最近、ずーっと映画の話ばかりですまないと思いつつ、今日も映画の話です。

「The Illusionist」という映画を見ました。
http://www.theillusionist.com/

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この間は「Prestige」というヒュー・ジャックマンのマジシャンの作品を紹介しましたが、同時期に公開されたもうひとつのマジシャン映画がこちら。

エドワード・ノートン主演、ポール・ジオマッティ(日本ではジアマッティって書かれてるけど、どうもこっちの発音だと「オ」にきこえるんだよね)が警部(?)役、そしてジェシカ・ビールが紅一点でエドワードのロマンスのお相手。

ストーリーはどんでん返しがあるので詳しくは触れませんが、身分の差のために結ばれなかった二人が再会するも、美しく成長した彼女はプリンスと婚約する身。そんな上級社会と政治に翻弄される彼女。結ばれない恋と別れ、真実の究明のためにマジシャンである彼がそのスキルを使うわけです。

結果としては個人的にはこっちのほうが「Prestige」より気に入りました。
たぶん映画としてストーリーとかプロットとかでみると「Prestige」のほうがうまくできている気がするんだけど、
これはちょっと入り組んでいるし、全体的に暗いのよね。
が、「The Illusionist」は、これもまあ暗いといえば暗いんだけど、見終わった後にはそんなに暗さが残らないんですよ。あと、それほど考えずに見れる、という点でも見やすい作品ですね。

ストーリーとしてはこれはラブストーリーといっていいと思うんだけど、その中にサスペンスもあって、ひねりもきかせてるし、キャストのやり過ぎない演技もあって重たくならずにいい意味でさらっとまとまっている作品だと思いました。

ま、「Prestige」と比べると、ということですが。
これを単品で見ると、やっぱり時代設定とその見た目のせいもありますが、やや暗めです。
だって「人目を忍ぶ恋」の物語ですもの。

あ、あとマジシャンの作品という意味でもこれ「Prestige」とはまた違ったマジシャンですね。
「The Illusionist」といってるようにいわゆるうちらが思い浮かべるマジシャンより超能力者的なことを見せていますね。

でもマジシャンというスキルを活かして自分の身を守るというのはどちらにも共通してます。

それにしてもいや、エドワード・ノートンはやっぱりいい役者ですね。
彼はなにやってもうまいね。
そしてなんかたくらんでそうな、裏がありそうな、腹黒そうな役にぴったりはまるのはどうしてだろ。
今回はそういう意味ではじめみていて「あれ、今回はどっちかというといい人な役かな?」と少し意外だったんだけど、いやいややっぱりやってくれました。

セリフはたいして多くないんだけど、もう存在感だけで十分に演技できてるその感じ、すごいです。

そしてジェシカ・ビール。
今まで彼女の出てる作品ってほとんど観たことなかったけど、彼女きれいですねー。
きりっとしたクールビューティですね。
まだ若い(24歳くらいかな?)けど見た目のせいもあってずいぶんと落ち着いて見えますね。
こういうクールビューティーって彼女の世代ではあまり見かけない気がするから、それだけでもユニークではありますね。
これから見た目だけでなく(またはゴシップだけでなく)、演技でもっと注目されるといいですねー。

ポール・ジオマッティは、この作品のナレーター的な役。
今回は昇進のためにプリンスにへつらう警部という役ですが、この彼のキャラクターがまたおもしろかったです。
昇進のためにどこまでも汚くなる、というのではない、どこかいいひとで憎めない感じなのはやはり彼らしいキャラクター選びだなあと思いました。

プリンス役のRufus Sewellという人も横暴でわがままなプリンスをうまく演じていましたね。

予想していたよりずっとできもいいし、よかったです。きっと日本でも気に入られるんじゃないかな。
これ、日本ではいつ公開するのかな??