「Who Killed The Electric Car?」というドキュメンタリーをみました。
http://www.whokilledtheelectriccar.com/

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日本語の作品紹介はこちら→http://www.yorozubp.com/0611/061128.htm

今、地球温暖化が問題となり、北米でもようやく人々が意識し始めたところですが、
なんといっても空気汚染で一番初めに考えられるのが車の排気ガスですよね。

これはアメリカでも一番の車社会であるカリフォルニア州にスポットを当てたもの。
1990年、カリフォルニア州は州内の自動車メーカーに排気ガスゼロの車の製作を義務つけ、
これに対し、各自動車メーカーが電気自動車を作ったわけです。

が、この電気自動車が今は姿を消している。
というのも排気ガスゼロの車の製作を義務つけた州法が廃止され、自動車メーカーはリコールと称して電気自動車の回収をしてしまったから。

で、電気自動車のドライバーだった人々や、その製作にかかわった人々などがこの電気自動車の復活のために活動していたわけです。その活動の記録といってもいいと思います。

物語の最後には一応政府とか、石油会社、などのリストの中で誰が電気自動車を抹殺したか、ということを言ってはいるけども、それが複数なので、ちょっとはっきりしないところではあります。

でもねえ、これ、すごい興味深かったです。
私はドライバーではないけれど、デイブと出かけるときは大体車でだし、仕事でも車関係のことを扱っているし、温暖化にも大いなる関心を持っているので・・・

この作品では主にGMにターゲットを当てているんですが、まあ現状としてはどの自動車会社もあまり電気自動車の販売に乗り気ではなかったわけですね(カリフォルニアでは)。
主な理由としては「需要が低すぎる」、つまり多くの人が買わないから、金儲けにならないということですね。
生産するにもお金がかかるというのもあるんでしょうが・・・

でももう今は環境汚染を無視できるような状況ではないし、そのうち直面しなければならない問題なわけですよね。自動車会社の経済状況というのは私にはちょっとわからないけど、まあGMは多分厳しいでしょうね・・・でも日本の自動車会社なんかはかなり儲けていると思われるから、もっと積極的にそのへん投資してほしいところですよね。

まあトヨタなんかはプリウスとかハイブリッドカーを販売しているし、「自動車を電池だけで走らせるには、電池の必要数が多すぎてコスト・重量的に問題があるため、補助動力で航続距離を確保する」というプラグインハイブリッドというのも開発されているそうですから、将来は明るいように見えますが、でもこれだっていつ販売になって、どれだけ普及するかもわからないわけですからね・・・

それになによりもお金持ちしか買えないって言うんじゃ困るよね。
その辺やはり問題ですけどね。

でも排気ガスのでない自動車なんて素敵だと思いません??
車好き、あのエンジンの音がたまらない!とかまあそういう人は顔をしかめるのかもしれないけれど・・・

日本では多分こっちよりずっと人々にもいけいれられるとは思うけど、こっちはやはりいまだにパワーのある車が人気だしね・・・

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見ていて電気自動車を擁護する人々の情熱も感じたし、回収された電気自動車がスクラップされた光景なんかは、ショッキングでした。
私みたいな電気自動車について何も知らない人間でもわかるように説明されているし、すごくいい作品だと思いました。
日本ではこれ公開されるかはわからないけど北米にいる皆さんはすでにDVDにもなっているので、興味のある方はぜひ!