ヘレン・ミレンがイギリスのエリザベス女王を演じて話題の映画「The Queen」を見て来ました!
http://www.thequeen-movie.com/

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ダイアナ元皇太子妃の事故死後のイギリス王室の舞台裏を描いた作品で、国民がダイアナの死を悲しむ一方、皇室は声明のひとつも出さずにいたことが国民の王室への批判が湧き上がり、その危機をトニー・ブレア首相がなんとか国民と王室との仲を取り持とうと奮闘、また女王の、女王としての役割を果たすという面と、ダイアナとチャールズ皇太子の子供ふたりは女王の孫であり、祖母として、ひとりの女性として、孫たちのことを気遣う面など女王のプライベートな一面がみえるとっても興味深い映画です。

「High Fidelity」なんかで知られたStephen Frears監督作。主演のHelen Mirren、素晴らしかったですね。
ほんと女王そっくり。こんなプレッシャーの大きい役を堂々と演じていて、絶賛されたようですね。
オスカーでも主演女優賞にノミネートされているし、今のところ主要映画賞で彼女が主演女優賞を総なめしているとか。

作品としても非常に出来がよく、オスカーでは作品賞をはじめ監督賞、脚本賞、衣装デザイン賞、作曲賞などにノミネートされています。

王室という私たちの知らない世界。女王って一体どんな暮らしをしているんだろう?
テレビの中で見るエリザベス女王はいつもちょっと堅苦しいおばあちゃんって感じですが、本当は一体どんな人なんだろう?
そういう疑問はよく抱いていたけれど、この作品を見て彼女をひとりの女性としてみることができます。

いつでも自分の感情を内に秘めて表に出さないことを好んでいた彼女、そして国民も彼女がそうすることを望んでいると思っていた彼女。
でもダイアナの死で彼女は今までのその習慣を破らなければならなかったのですね。
若くして女王になってから彼女にとって自分の個人的な感情よりも女王としての義務を果たすことが先であり、
きっと今までも何度もその狭間で悩んだことでしょう。

彼女は裕福かもしれないけれど、物質的な豊かさは別にして、彼女が一体どんな風にものごとを感じ、女王としての人生を幸せと感じているのかなあ?と思わせる作品でした。

女王の夫のフィリップ王子はジェイムズ・クロムウェルが演じていましたが、彼もそっくりでしたね。
ちょっと皮肉っぽい感じとかも。

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チャールズ皇太子はアレックス・ジェニングスという俳優さん。本物の皇太子よりかっこよいですが(失礼!)、
歩き方なんかがそっくりでした。
ブレア首相にはマイケル・シーン。
ケイト・ベッキンセールの元夫で、アンダーワールドで知られていますね。
確かにみれば結構ブレア首相に似てるかも。

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この作品は女王の内面の困惑と平行して、イギリス国民、ブレア首相(イギリス政府)そして王室の関係も描いているわけですが、この女王と首相のやりとりなんかもとっても興味深かった。

と、長くなるからこの辺にしておきますが、実ははじめは全然この映画には興味なかったんですが、デイブが興味あるというので見たけど、思ったよりずーっと面白い作品でした。
ただダイアログにもかなりの重点がおかれている作品なので、英語でDVDみたいに英語字幕をつけられないのでちょっと難しかったです。

イギリスのきれいな風景や王室の人々がきている上等な仕立ての服装なんかも見ていて楽しかったです。

エリザベス女王なんて、年寄りが見る映画だよ、なんて思わずに、是非見てほしい作品です。
それにしてもどうやって当時の王室の様子がわかったんだろう??それが気になるなあ。

でもやっぱりこういう作品を制作することができるっていうのがすごいよね。
日本で皇室の作品は作れないでしょう、なかなか。
でもそういうのが作られたら面白いと思うんだけどなあ・・・

ちなみに日本では4月に公開だそうです。
日本のオフィシャルサイト→http://queen-movie.jp/
他の作品紹介サイト→http://www.cs-tv.net/t/D000000/&movie_id=00010135

私は主演女優はヘレン・ミレンが取ると思う。
これからオスカーノミネート作品ものをどんどん見ていきたいと思います。
すでにリトル・ミス・サンシャインは劇場で見たし、もう一作気になってたのを最近みたので
それもまたここで紹介するのでお楽しみにー。