盲導犬チャンピイ―日本で最初にヒトの眼になった犬
桑原崇寿・新潮文庫

と言う本をこっちの図書館で見つけて読みました。

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シェパード犬がまだ珍しかった昭和32年、
犬の訓練士・塩屋賢一氏が、
タオルで目隠ししながら体を張って指導し、
日本初の盲導犬となったチャンピィ。

なんといってもこの塩屋氏の情熱がすごい。
当時日本には盲導犬を育てるための指導書も何もなかったのです。
訓練士としても経験と、わずかながらの海外からの資料をもとに
独自の指導法を築いていったわけです。

チャンピィってタイトルにはあるけど、
チャンピィの前にも塩屋氏の愛犬での訓練のこともかかれているし、
彼が設立した(財)アイメイト協会を築くまでの
苦労も描かれているので、
チャンピィばかりではないです。

印象に残ったのはやはり彼を支える
奥さんの存在(戸惑いながらも彼を影からずーっと支えています)、
あと彼はジャーマン・シェパードが盲導犬には適している、
と思っていたけど、海外、
特にアメリカではレトリバーの盲導犬がほとんど、
と言うのをアメリカ視察で知ったこととか。

やっぱりね、犬好きとしては、
こういうの素直にすごいなあ、えらいなあ、って思っちゃいます。
うちの実家の愛犬ころ君は皆さんも知ってのとおり(?)の
あほ犬なんで、 (ってそれがかわいいんだけど!)
こんな賢い犬がいるなんて!
こんなことも出来るなんて!って感じです。
もちろん飼い主の影響も大きいんだけどね・・・

こっちでは盲導犬ってそれなりによく見かける気がするし、
犬が公共機関の乗り物に乗るのは全然普通のこと。
日本ではどうかなあ。
やっぱりまだ盲導犬って見かけないし、
「特別感」ってあるのではないかなあ。

でもこうして日本でも目の不自由な人たちに
盲導犬と言う素晴らしい伴侶が
付き添えるのも彼のお陰なんだもんね。

文庫で、薄いし、一つ一つの章もそれほど長くないし、
写真もあるので、すらすら読めます。
みなさんもぜひ。


犬の話をしたところで、おまけに久しぶりのころ君写真。
・・・蔵出しです。

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