ここ最近はずっと洋書をKindleで読んでいましたが、久しぶりに図書館で借りてきて京極夏彦さんの「数えずの井戸」を読みました。

数えるから、足りなくなる。それは、はかなくも美しい、もうひとつの「皿屋敷」。人口に膾炙し怪談となった江戸の「事件」を独自の解釈で語り直す人気シリーズ第三作。」(Amazonより)


今Amazonにアクセスして人気シリーズ第三作だったというのを知りました。
京極さんの本は以前も「後巷説百物語」を読んでいたのですが、これも長い。
全部で750ページ以上。

有名なお菊さんの幽霊のお話を元にした物語です。

あれをよくここまでひっぱったな~と思いました。
でも、語り口、くどいです。
もう同じようなことを言葉を変えて延々と書かれているので、これはさすがにちょっと飽きるかも。

でも読み終わったあとの感想は全体としては面白かった、と思う。
それまでは各登場人物が自分の気持ちを言うようにしてストーリーが伝えられていくのだけれど、最後は第三者が語るような感じになってたのが、また謎を呼ぶ感じておもしろかった。


これ読んで、もともとどんなお話なんだっけ?と調べてみたり、この本の最後に関連文献としても挙げられていた岡本綺堂の「番町皿屋敷」の戯曲も読んでみたり。

番町皿屋敷
番町皿屋敷

なんかそうやって読み終わった本からこうまた繋がっていくのが面白い。

もともと岡本綺堂の半七捕物帳が好きだったので、参考文献の中に岡本綺堂の名前を見つけたときもなんだか嬉しくて。
岡本綺堂は新歌舞伎の作者としてのほうが当時は有名だったのでしょうね。
「番町皿屋敷」もそのために書かれたもののようですし。

ちなみに綺堂版の「番町皿屋敷」はお菊さんと主人が恋仲になっていて、この身分の違う二人がどうやったら一緒になれるのか、ということで心悩ませたお菊さんが主人の気持ちを試すというちょっと変わったストーリーとなっていて、それもまた面白かったな~。

岡本綺堂の半七捕物帳もおすすめですよ。

半七捕物帳 01 お文の魂
半七捕物帳 01 お文の魂

日本で初めての岡っ引捕物小説として綺堂さんが書いたシリーズ。
でももともとはシャーロック・ホームズを読んで、自分も探偵ものっぽいのを書きたくなったけど、現代日本(1916年当時)を舞台にしたのでは、あまり面白くないだろうということで、江戸時代を舞台にしたというもの。おもしろいですよ~。 

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