最近はずっと同僚が貸してくれた本を 読んでいるのですが、最近読み終わったのが、これ。

Odd Thomas by Dean Koontz
http://www.deankoontz.com/odd-thomas-series/

Odd Thomas
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日本では「オッド・トーマスの霊感」という邦題で発売されているようです。

オッド・トーマスの霊感 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-7)
オッド・トーマスの霊感 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-7)
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私は以前もたしかディーン・クーンツ氏の著書を 日本語訳で読んだことがあったと思うんですが、もっとハードボイルドなものを書く人というイメージがあったので、
この作品はシックス・センス・ミーツ・サスペンスといった感じだし、主人公もちょっと変わった20歳の男の子というので意外でした。

ストーリーの概要はアマゾンから以下:

"
オッド・トーマスは南カリフォルニアの町ピコ・ムンドに住む20歳のコック。彼には特異な能力があった。死者の霊が目に見 え、霊が伝えたいことがわかるのだ。ある日、オッドは勤務先のレストランで悪霊の取り憑いた男を見て、不吉な予感を覚える。彼は男の家を探し出して中に入 るが、そこで数多の悪霊を目撃し た。そして翌日に何か恐ろしいことが起きるのを知るが…巨匠が満を持して放つ最高傑作シリーズ、ついに登場。 "

ということで、シリーズになっているんですね。知らなかったんですが。グラフィック・ノベルにもなっているというし、そのうち映画にでもなるのかしら?


同僚から借りて読んだ本の中で、これが個人的には一番楽しめました。洋書としては、ボキャブラリーもなかなか多くて、普段あまり聞かない単語もたくさん出 てきて、必ずしも読むのが簡単というものではないですが、全体的にテンポ良く書かれているし、そういう意味では苦なく読めました。


メイン・ストーリーが進む途中、かなり頻繁に横道にそれて、いろんなサイドストーリーが語られるんですが、これも無駄ではなく、主人公だけでなく、出てく る脇役のキャラクターを深めるいい挿入になっていたと思います。


シックス・センスというホラー的、サイコ的なものからサスペンス、カルト、ロマンス、複雑な親子関係など、かなりいろんな題材を一冊に盛り込んであるな あ、と思いました。


特に親子関係はちょっと胸を締め付けるものがあります。それでも実にグッド・ボーイな印象を与えてくれるオッド君。

エンディングも悲しくて、どんでん返しにびっくりでした。

そうきたか~と、思って、なんだか読み終わってちょっとぼーっとその余韻に浸ってしまいました。


実にユニークで、エンターテイニングでありつつ、きちんとクオリティも保っていて、なかなかの秀作だと思います。お勧めです!