おくりびと
http://www.tbs.co.jp/movie/okuribito/index-j.html

「おくりびと」DVD
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日本でものすごく話題になっていたこの作品。
アメリカでもアカデミー賞、外国語作品賞を見事受賞しましたが、ようやく見ることができました。

こちらの普通のレンタルストアで借りることが出来ました。

ああ、いいな~、この空気。と見ながら思った。
日本映画らしい静かな、でも熱い想いが作品全体につまっていた。

普通に生きる人の人生のドラマを丁寧に作っているな、というのが最近の日本映画を観て感じること。

それは最近のアメリカ映画ではちょっと感じられない。
あまりに商業主義に走りすぎ、いいドラマがずいぶん減ってしまった感じがするから。

この映画を観ながら、ずーっと亡くなったおじいちゃんのことを考えていた。

私は今までお葬式って数回しか経験したことがない。
身内のはおじいちゃんのみ。でもまだ中学生だった私はおじいちゃんが亡くなって、病院から家に移されてきたときのことをあまり覚えていない。

おじいちゃんは呼んだら目を開けそうなくらい、まだ生きているように見えた。悲しいとは、遺体を焼きに行くその時まで思わなかった。

あれは火葬場間で行く車の中だったろうか、その帰りだったろうか?
おじいちゃんが亡くなったんだ、と実感して、涙が止まらなかったのは。

映画に出てくる笹野高史さんみたいな、とてもプライドを持って真摯にお仕事をしているような人ではなく、実に商業的な説明を受けながら、お骨を拾ったこと。

長いお坊さんの説教。
戒名にも使う文字によって値段が違ってくること。

子供心にもずいぶんと理不尽だな、と思ったことは覚えている。

でも、何よりもこの作品の良かったところは、見ながら、亡くなったおじいちゃんに会っている様な感じがしたこと。

亡くなった人のことを思い出すこと。尊ぶこと。
忙しい生活の中で忘れていたこと。

そして、自分が生きていることを実感すること、感謝すること。


私は、今日も、生きている。

おじいちゃんが、きっとどこかから見守ってくれているかな?