Toronto News Letter

カナダからその生活の様子、趣味の音楽や映画についてを発信。 2011年に念願の家を購入してからはガーデニングに没頭しています!

July 2010

いつもとはちょっと違った今週

今週は忙しかったプロジェクトの終わりのめどもついて、一段落!と思ったら、新しい問題が・・・
そのために一日4・5時間ずーっとPC画面とにらめっこです。スキャンされたデータをひたすら見て、修正するという作業なんですが、
やっぱり目が疲れますね~。

でもそれもなんとか今日終わらせて、今週末は3連休!ほっとしています。

実は今週はほぼ毎日うちの同僚の8歳の子供が会社に来ていました。
こちらでは学校は6月で終わりで、7月からみんな夏休み。
日本では夏休みと言うと山盛りの宿題にうならされますが、こちらは6月で学年が終わって、9月が新しい学年のスタート。
だから宿題もあまりないんだとか。
とはいえ、中学校や高校くらいになると、ちょっとクラスについていけないと夏休みも学校で補修をしなければいけないようですが・・・

そんなことで、8歳の女の子、ブライディーが毎日かわいい声でうちの会社の雰囲気を明るくしてくれていました。
彼女は今までも何度もうちの会社に顔を出していたんだけれど、ここまで長期で連続してきたのは初めて。

彼女のお母さんの同僚と私は仕事上係わり合いも多いので、ブライディーともずいぶん仲良くなりました。
本当にかわいい子なの。

「学校が終わってうれしい?」って聞いたら、「ううん」だって。
「どうして?」と私。「わかんない」とブライディー。
どうやら学校大好きのようです。いいことだね。

今までは会社に来てもすぐ飽きて、結局同僚も早退しなくてはならない、ということがほとんどだったのですが、ブライディーも大きくなって、
ずいぶんおとなしくしてました。

部屋の前を通るたびに、「ユキ、ユキ」と声をかけられて、ブライディーが遊んでるPCゲームの説明を延々とされたり、(仕事に戻らないといけないんだけどね~)
私の部屋に来て、ちょんちょん、と体をつついて、「うちのお母さん、どこ行ったか知らない?」と聞いたり。(それで一緒に「じゃあお母さん、探しに行こう!」なんてやったりね)

ふと思い立って、私が大好きなジブリのトトロのDVDを貸してきました。気に入ってくれるといいな。

今日は同僚もお休みで(ちなみに同僚はブライディーを会社につれて仕事するのはかなり大変だったようで、愚痴っていたけれどね~)、ブライディーの声が聞こえないのもちょっと寂しい感じでした。


話は変わって、ここ最近、仕事中に聞いているのはこれまたTokyoFMのポッドキャスト、スタジオ・ジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さんの「ジブリ汗まみれ」というもの。
http://www.tfm.co.jp/asemamire/

鈴木さんの隠れ家、れんが屋に夜な夜な訪れる人々との会話や、宮崎監督の講演会が聞けたり、これもなかなか面白くって、聞いていたら、また「崖の上のポニョ」が見たくなって、今日借りてきました。

やっぱりいいな~、ポニョ。かわいい。DVD買わなくちゃ!
なんでもないシーンなんだけれど、彼女のちょっとしたしぐさや台詞で泣きそうになります。

世間はアリエッティなんだろうけれど、もちろんここではまだ見ることもできないし、多分公開されても吹き替えになってしまうんだろうから、DVDになるまで待つしかないのかな?

疲れた体と心を、ポニョと宗助君に、ずいぶん軽くしてもらえました。ありがとう。

さて、明日はデイブママと妹の二人と美術鑑賞に行ってまいります!楽しみ!

EPO : Music

私がまだ小さかった頃、といっても、中学生くらいの頃の話なんですが、当時、好きだった歌手がEPOさんでした。
 
http://www.eponica.net/
 
多分私の世代にはあまり馴染みのないアーティストかもしれません。
 
出会いは、何かのテレビ番組で、確か彼女の曲、「百年の孤独」が使われていたんですね。
それで、今まで聞いたことのない、神秘的なサウンドと、彼女の声に惹かれて、その曲が入っていたアルバム「Wica」を買いました。
このアルバムは92年の発売。

wica


そこから彼女のことが気になってベストアルバムなんかも買って。
中学生の頃、仲良しの友達二人と交換日記をやっていて、いわゆるペンネームもEPOにしていた、というくらい、ずいぶん感化されていたアーティストです。
それにしても、交換日記って懐かしいね!今の子たちはもうメールというツールがあるから、やらないんだろうね~。

彼女の曲は初期のものは本当にポップで、彼女のことを知らなくても、あ、どこかで聞いたことがあるな、という曲が多くて、

そういう意味でも聞いていてとても楽しいです。
 
でもこの「Wica」は初期の弾けるポップさはなく、ぐっと大人のサウンド。
 
このアルバム、日本からカナダに移住するどさくさの中でたぶん紛失してしまった多くのCDのうちの一枚だったのですが、つい最近再購入しました!
 
聴いたとたんに、なんともいえない、独特な雰囲気を感じさせてくれる一枚です。
ジャンル分けするのもちょっと難しいんですね。全体的にはアコースティックと言うか、とてもオーガニックな感じで、耳に心地よいサウンド。
でもどこか遠い過去というか、悠久のかなたにでも引き込まれるような、不思議な感覚になります。


 
今、大人になって聞き返すと、直感的に感じるものは中学生の頃の当時と変わらないんだけれど、歌詞の深さと言うのは今になってわかってきたかな?
当時の自分は「大人っぽい感じ」だけを感じ取っていただけで、一体どれくらい内容をわかっていたかは疑問ですが・・・

人間の持つ優しさ、悲しさ、やるせなさ、そういういろんな感覚を、とても感じさせる、非常に人間的な一枚です。




それにしても、こんなものを中学生時代で背伸びして聞いていた自分、ませてたなあ~。

うちは年の離れた兄姉がいるので、その影響がかなり大きいですが、こうやって当時聴いていた音楽を15年以上経って聴いても色褪せないで、いいといえる、というのはすごいことだな、と思います。

最近のEPOさんはどうやらセラピストとしても活動していらっしゃるそうで、それもなんだか納得。

iTunesで最近の曲も聞いたんだけれど、なかなかよかったです。

ベスト盤も、いろいろでていると思うし、初期のEPOさんの曲を聞くのも楽しいし、おすすめです。


ゴールデン☆ベスト EPO
ゴールデン☆ベスト EPO
タワーレコード @TOWER.JP


Gran Trino : Movie

クリント・イーストウッドが監督、主演の映画、「グラン・トリノ」を見ました。

gran-torino

 
日本でももう公開済みで、9月にDVD、ブルーレイになるそうです。
http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/

グラン・トリノ
グラン・トリノ
Yahoo!ショッピング(ヤフー ショッピング)


 
グラン・トリノというのはフォードの車の名前なんですが、でもこの映画は車のお話ではなく、ヒューマンドラマ。
 
近年のイーストウッド監督作品は結構見ていて、どれもとてもいいなと思うんですが、今回もとてもよかった。
 
移民たちで溢れるエリアにずっと住んでいる年寄りのウォルト。妻が亡くなり、残ったのは愛犬と愛車、あまり仲のよくない息子夫婦、そして家。
そんな彼の家の隣に引っ越してきたのがモン族の一家。
 
はじめは野蛮な、といってこの移民たちを毛嫌いしていたのだけれど、地元のギャングたちに絡まれて困っていた隣人一家を助けたことで、交流が始まります・・・


クリントが、渋くて口の悪いおやじ役をとても自然に演じていました。
彼の前の作品の「硫黄島からの手紙」に続き、またもやアジアとアメリカという共通点。何か彼がそこにこだわりたい理由があるのでしょうか?

それにしても、商業主義の大型エンターテイメント作品ばかりが目立つ今日この頃の映画業界の中で、こういうオーソドックスなドラマがなんと新鮮なことか!
CGとか、3Dとか、大きな爆発だとか、カーチェイスやスタントというのは、いいストーリーがなかったら、どうにもならないんだよな~と思うことが多いですが、この作品は非常に地味ですが、監督が伝えたいこと、ストーリーもきっちり丁寧に作られていて、こういう映画がまだある、ということに嬉しくなりました。

彼は人間ドラマを撮るのが本当にうまいな、と思います。さすがいろんな経験を積んできただけあります。
それでいて、お金儲けの映画作りに走らない、その姿もまたかっこいいな、と思います。

私は彼の若い頃の作品は全然見たことないし、興味があるわけではないのですが、最近の彼の監督作品は本当に素晴らしいです。
これからもどんどんいい作品を作っていってほしいです。

ようやく、の週末

長い、長い、肉体労働のプロジェクトが今週で何とか一区切りがついて、来週には終わりそうです。
まだこのプロジェクトは次回に向けての課題は山積みなんですが、とりあえず今シーズンは終わりってことで精神的にかなりほっとしています。


今週末もいつもと変わらず、雑用に追われる。

それでもちょっと買い物したり、ファームで新鮮なお野菜を買ってきたり。

今日は妹のマーガレットがストリートでハンドメイドのアクセサリーや彼女の絵を売ってる、というので、顔を出しに行きました。

実は昨日、買い物しに行っている途中、仕事帰りのマーガレットに偶然出くわしたのです。うちらは車の中にいて、一瞬の出来事だったので、「バーイ」と挨拶だけしかできなかったんですが。

こういうことはかなりよくあって、いくらトロントが東京より狭い(面積と言うより、社会的な規模と言う意味で)とは言っても、偶然だな~と思う。


うちらはトロントの東部に住んでいて、ママとマーガレットは西部に住んでいるので、普段の生活行動範囲はまったく別。

それでもダウンタウンにいって、「あれ、ママじゃない?」とか「あれ、マーガレットじゃない?」ということが今までにも何度かありました。
不思議と弟とはそういうことは一度もないんですが。

かわいくて、優しくて、いつもポジティブなマーガレット。アーティストとして自分の夢を追って生きている彼女が素敵だな~と思います。

それを温かく見守る、ママ。この二人は親子と言うよりも、本当にベスト・フレンドと言う感じでほほえましいです。

来週末は二人と一緒にAGOというトロントの美術館に行く予定。

この美術館、前に行ったことはあるんですが、数年前に大々的なリノベーションをして、かなりよくなったとか。
新しくなった美術館には実はまだきちんと観に行ったことがないので、楽しみです。

オーストラリア・ブランドのハンドクリーム

さて、またです。ハンドクリーム。
私の生活に欠かせないリップクリームとハンドクリーム。なのでいつも新しいものをハンティング中です。

今日はオーストラリアのブランドです。
Premium SpaというブランドのGinger & Orange SOS Hand Cream Treatmentというもの。
http://www.premiumspa.com.au/HandsFeet.html

handgream


特にここのブランドが気になっていたとかいうのではなく、店で見た目が気に入ったこと、オーガニック商品であるってことで購入。


これ、べたべたせず、すーっと浸透していいです。

手に塗った最初はオレンジのかすかな香り、塗ってしばらくしてからはジンジャーのマイルドなスパイシーな感じの香りが漂ってきます。
化学的な香りではなく、実にオーガニックな香りでリフレッシュできます。

こっちでは、ジンジャー、つまりしょうがですね、を使ったスキンケア商品って結構良く見かけるんだけれども、日本ではあまり見かけないですよね?

やっぱりイメージなのかな??
こっちでは料理ではしょうがってあまり使われていない感じがするけれども・・・

このハンドクリームを買ったのはHomesenseというお店。

http://www.homesense.ca/en/index.asp

前にも一度紹介したと思うんですが、食器などのキッチン用品から、椅子、タオル、フレームやキャンドル、インテリア用品、そしてソープやシャンプー、などといったスキンケア商品もそろったお店。


多分閉鎖されたお店とかから残った商品を買い上げて安く売っているんだろうな、と思うんで、特定の商品がいつもストックされている、というのではないんですが、ここのスキンケアセクションは小さい割にはなかなかいろんなナチュラルブランドがそろっているので見逃せません。


シャンプーもサロンでしか使われていないような大きなボトルのものが低価格で買えたりします。


今日もこのハンドクリームとあとかわいいパッケージでいい香りのソープを買ってきました。

本当はシャンプーとかも買いたかったんだけれど、ちょっと予習して、店にあった商品をチェックしてから買いたいと思ったので我慢しました。

女性だったらここは結構楽しめるお店だと思います!おすすめ!


Kensington Market & Skincare products

今週末も特別なことはせず、雑用に追われています・・・
もうちょっとしたら小旅行にでも行きたいな~なんて思っているんですが。

昨日はかなり久しぶりにKensington Marketに行ってきました。デイブが行きたいというので。

私がトロントに来た当初の頃、3年くらいはかなりよく通っていた所。

ここはチャイナタウンに隣接していて、かなりごちゃごちゃしながらも、たくさんの古着屋さんなんかがあったので好きだったんですが、
最近はまったくといってもいいくらい足を通わなくなってしまいました。
というのも最近は古着にはあまり興味がなくなったからかな~?ヴィンテージとかではなく、まったくの古着だとやはりなかなかいいものには出会えないし、自分の服のスタイルも変わってきたからと言うのもあります。

でも久しぶりに行ったKensington Market、ずいぶん変わったな~という印象。
私があまりここに通わなくなった数年前から変わってきていたので、いまさら、と言う感じですが、でもおしゃれでオーガニックな感じのカフェや小さなレストランがずいぶん増えてました。それに従って、集まってくる人のタイプも前よりちょっと変わったかな?

でもやっぱりKensington Market、いかにもアディクトと言う感じのおじさんたちがいたり、独特のにおいなんかは変わらず。

時とともに自分が少しずつ変わってきていたんだな、ということを実感しました。結局いくつかよく行っていた店もチェックしたんだけれど、何も買わなかったし。

で、今日はいくつかスキンケア・メイクアップものを買いに出かけました。

Sephoraにいって、いつものPhilosophyやBare Escentualsなどのプロダクツを買ったら、なんか今SephoraではSkincare Challengeとかいうスペシャルイベント中だそうで、無料で普通サイズの商品がもらえちゃいました!
http://www.sephora.com/

二つのうちから選べた中からOle HenriksenのAfrican red tea foaming cleanserというものをチョイスしました。
http://www.olehenriksen.com/p-11-african-red-tea-foaming-cleanser.aspx

ore


サンプルサイズではなく、普通の200mlサイズでかなり大きいボトル。これは嬉しい!
実は前にもOle Henriksenのジェル・クリームかなにかを試したことがあって、気になっていたブランドです。
ナチュラルな商品がおおいんですよね、ここのは。

このAfrican red teaシリーズも雑誌なんかでよく紹介されていて気になってました。
早速使ってみたけれど、オレンジっぽいさわやかな香りが気持ちよくて、フォーミング・クレンザーというだけあって、泡立ちも良く、洗ったあともつっぱらず、潤いを保てる感じでなかなかよさそうです。

普段、ポンプを押すとフォームになって出てくるクレンザー類はあまり好みではなかったんですが、これはボトルも大きいし、いいかも。

ちなみにもう紹介したと思ってしていなかったPhilosophyの新しいクレンザー、The microdelivery exfoliating washをここ最近は使っています。

ずーっと何年も使っていたPurity made simpleもいいんですが、これはexfoliating、スクラブみたいなものなんですが、ものすごく細かい粒子なので、肌をいためず、毎日でも安心して使えるもの。

philosophy-exfoliating-wash


http://www.philosophy.com/web/store/prod_microdelivery-exfoliating-wash____23503__66576

ただボトルによってはこの粒子が均一に入っていない感じがするんですよ。初めて買ったボトルも、最後の数週間は粒子がなくなっていたし、
2本目は2週間くらい使って粒子をかんじられなくなったし。

オフィシャルサイトに問い合わせしてみたけれど、慎重に粒子がボトルの下にたまらないようにしているとか、言っていたけれどね・・・
でも粒子を感じなくても効果は同じみたいなことも言われて、確かにそうなのかもしれないんだけれど、でもやっぱり均等に粒子をボトルに入っていないとダメでしょう?
今回これで3本目なんですが、これはどうか試して、これも粒子がすぐなくなったらもうリピートするのは辞めようかと思ってます。

でも粒子があると、本当に超マイルドなスクラブ効果でいいです!
ただPhilosophyのスキンケア商品にありがちな、化学的な匂いがやっぱりするんだよね~。これがダメって人は結構多いみたいです。

私がずーっと使っているクリーム、Hope in a jarもやっぱり変な香りがしてたけれど、これはここ最近になって改良されたみたい。
あとテクスチャーも前はもっと重いと言うか、凝縮されたような感じがしたけれど、最近のはずっと軽くて塗りやすくなったしね。

【フィロソフィー】 ホープ イン ア ジャー モイスチャライザー ( オールスキン タイプ ) --56.7g/2oz
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あとThe microdelivery exfoliating washと同じ位の時期にMiracle workerというアンチ・エイジングのクリームが出たんだけれども、これは私は特にいいとも思えず、結局またHope in a jarに戻っています。

基本的にはPhilosophy大好きなので、いろいろ改良してくれるのは嬉しい!

【フィロソフィー】 ピュアティ メード シンプル - ワン ステップ フェーシャル クレンザー --236.6ml/8oz【フィロソフィー】 ピュアティ メード シンプル - ワン ステップ フェーシャル クレンザー --236.6ml/8oz
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さて、他にも紹介しようと思っていたハンドクリームがあるんですが(また!)長くなったので次回に~。

Man on Wire : Movie

ちょっと前の私の日記で、Tokyo FMのPodcastがいい、という話をしましたが、本当に面白いんです、これ!
この番組のパーソナリティーはピーター・バラカンさんなんですが、バラカンさんがおすすめしていたドキュメンタリー映画、Man on Wire、気になったので、借りて観ました。

man-on-wire2


http://www.manonwire.com/

日本でも「マン・オン・ワイヤー」の邦題で公開され、DVDになっているようです。
http://www.espace-sarou.co.jp/manonwire/

マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション(DVD)
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1974年、アメリカ・NY。ワールド・トレード・センターのツインタワーにワイヤーを架け、綱渡りをした男、フィリップ・プティ。

そんな彼のツインタワーでの綱渡りを軸に、それまでの彼の綱渡りの人生を織り交ぜたドキュメンタリーで、当時の映像もたくさん使われています。

ドキュメンタリーとは思えない、上質な作品です。
全編通して、とてもアーティスティックで、音楽もいいし、これはラブストーリーであり、フィリップと彼を支える仲間との友情の物語でもあるんだな、と思いました。

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まだできたばかりのツインタワーの厳しい警備をかいくぐるため、作業員にばけてビル内部、作業用エレベーターに侵入、それからも数々の困難に直面しながらも、奇跡の綱渡りを実行させたんだから、すごいです!

彼の神技ともいえる綱渡りもすごいんですが、やっぱり面白かったのはフィリップとその仲間たちとのストーリー。

夢に向かってまっしぐらに突進していく、天真爛漫なフィリップ。
そんな彼にあたたかく寄り添うガールフレンドのアニー。
フィリップの昔からの友達で、ずっと彼の突撃綱渡りを助けてきたジャン・フランソワ。

一番面白かったのは、フィリップとジャン・フランソワがこの作品の中ではずいぶん正反対の性格のように見えたこと。

とにかく目の前の夢しか見えていないような、それだけで頭がいっぱいでどこか現実的なことを考えていないようなフィリップ(実際、どうやってワイヤーを渡すかとか、どうやって屋上までたどり着くかとか、そんなことばかりを心配していて、綱の上を歩くという行為自体のことは考えていなかった、というようなこ とをいっていたかと思います)だからか、まるでそんな彼の理性的な面を一気に背負った感じのジャン・フランソワとの対比が面白かった。

友の夢を一緒にかなえたいと思いながらも、でも冷静に落ちるかもしれないという危険性、違法行為をすることへの不安などを彼のほうがずっしり感じていたのかもな、というのを、30年以上経った今、話をしても、涙で言葉に詰まる彼の姿を見て感じました。

こんな無茶なことをする友達や恋人がいたらさぞかし大変だろうと思うんだけれど、大きな大きな夢に向かう彼らの姿が眩しいです。

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英語(これはたしかイギリス・BBCがスポンサーになって制作された作品だったと思います)のオリジナルを観ると、フランス語には英語の字幕がつくんですが、それ以外、フィリップやジャン・フランソワの英語でのコメントには字幕がつかないので、アクセントのある彼らの英語を聞き取るのがちょっと大変でした。

ドキュメンタリーを見慣れていない人でも十分楽しめる作品だと思います。ぜひおすすめです!

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