Toronto News Letter

カナダからその生活の様子、趣味の音楽や映画についてを発信。 2011年に念願の家を購入してからはガーデニングに没頭しています!

November 2008

Colborne Lodge

週末、また歴史的建築物を訪問してまいりました。今回はトロント、ハイパークにあるColborne Lodgeに行ってきました。
http://www.toronto.ca/culture/museums/colborne-lodge.htm

ここは設計家、建築家、そしてアーティストでもあったJohn Howard(1803-1890)と妻Jemimaが1837年に建てたもの。
もともとはシープファームのために土地を買い、いわゆるカントリーハウスとして建てたようです。
二人の間には子供がいなかったので、1873年に市に土地を譲ります。
それが今ハイ・パークと呼ばれているのです。

彼らがこの広大な土地を市に譲り、人々が自然を楽しめるような場所にしてほしい、と申し出たとき、市からは笑われたそうです。
というのは当時はまだトロント(当時はヨーク)は大して開けておらず、どこもハイパークのような田舎であって、そんな場所は特に必要ない、と思われていたからとか。

でも彼は実に影響力のあった人物らしく、市を説き伏せたとか。そのときの条件が、この地域をハイパークと呼ぶこと、アルコールの販売を禁止すること、
彼らが生きている間は一本も木を切ってはならない、といったものだったとか。最後の条件以外は今でも続いていますね。

私たちは彼らやこのおうちにたいする知識がほとんどない常態で行ったのだけれど、ここはどうやらいわゆる心霊スポットとしても知られているようです。
うちらが訪れたときもそういうのに興味がある、という人がツアーに加わっていました。

ツアーのかわいいお姉さんの話によると、青い服を着た女性がよく目撃されているそうで、数年前、訪問した家族を忙しかったスタッフに代わってツアーを行い、誰も知らなかったようなこの家のストーリーを聞かせてくれたとか。

というのも2階は妻が病身になり、(たぶん乳癌と思われる)その痛みに対してアヘンが与えられていたので、どうやら精神に異常をきたしたようで、
半監禁状態でその2階の部屋で過ごしたとか。

これはそんな話を聞いていたからで、気のせいかもしれないけれど、実際、2階にいてやけに暑く感じて、ちょっと喉元が苦しいような感じになったり、
その部屋を覗くと、他の部屋より温度が低く感じて、かなり不気味な感じでした。

そんな心霊話はここ↓でも読めます。英語ですが・・・
http://www.torontoghosts.org/index.php?/2008081598/The-Former-City-Of-Toronto-Public-Buildings/Colborne-Lodge-High-Park.html

他にもなんと犬のゴーストの目撃談までありました。いやはや・・・

個人的にはそのお化け話よりも、妻が病気で臥せっていたとき、彼女に知られないように監禁していたという話が印象的でした。
いわゆる病室になっているその部屋のドアは開け放しておいてあるのですが、廊下から他の部屋や階段に続くところにもうひとつのドアがあって、天井に近いほうは空気の通り道として開けてはあるものの、そのドアを閉めて、彼女が外に出られないようにしていたというのが悲しかったです。

彼女も監禁されているということをそのせいで知らなかったらしい。

彼女の部屋にかかっていた、彼女が描いたという絵も物悲しい感じでした・・・

ここでツアーをしているスタッフのお姉さんはとても陽気に話していたけれども、やはりなんだか寂しい感じのつきまとう建物だったな・・・

カメラを持っていくのを忘れてしまったので写真はありません・・・あしからず。

ある日、仕事場で。

ここ最近、といっても1週間だけど、珍しく仕事が暇です。
とはいっても来週はどうなるかもわからず、毎日、行ってみないとわからない、といった感じ。
来月からは恒例の忙しいプロジェクトが始まるので、ボーっとしている暇がなくなるのはわかっているので、
今はそんなスロウな時間を満喫、といいたいところですが、性格柄、何もすることがないと落ち着かないのです。

昨日は久しぶりに、会社に勤め始めたころにやっていたような雑用に借り出されました。
もともとPCとにらめっこ、またはもくもくとスキャナーをまわす、といった仕事をしているし、忙しいので、
なかなか話すことがなかった同僚たちと作業をしながらお話できたのが新鮮でした。

私より数年年上の女性はシングルマザー。二人の娘さんの話をする姿はやはり「優しいマム」の顔でした。
ここトロントで生まれ、ずっと同じ家に住んでいるという彼女。
「宝くじが当たったらバンクーバーに引っ越して、寒くて雪ばかりのトロントから脱出したいの!」といいつつも、
「でも住み慣れたところを離れるってアイデアは怖いわ・・・あなたは一体どうやって一人でここに来れたの??」などと逆に聞かれてしまいました。

他の同僚も交えて、彼女たちの学生時代の話や、テレビドラマの話、恋愛話など、思った以上に話が盛り上がり、
そんなちょっとしたことが、私にはとてもうれしく感じるのでした。

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うちの会社では、日本の会社のような付き合いの飲み会もないし、その人のプライベートについて聞かれることも余りありません。
だからといって冷たいか、といったらそんなことはなく、みんなファーストネームで呼び合い、リラックスしてジョークが飛びあったり、とてもフレンドリーな雰囲気です。
余計な詮索もされず、ある意味割り切った会社での付き合いで、でもドライになり過ぎない感じが私はとても好きです。

新しい人が入ってきても、ファーストネームだけの紹介で、ラストネームを知らない、というのも当たり前だったり、年齢や結婚しているのか、とか
学歴とかも特に聞かれることもないのです。
年齢やスキルに関係なく対等に接することができるのは、本当にすばらしいと思います。

この会社で働いて、私は自分に自信が持てるようになったし、カナダ生活に光が見え、ここで生きていくんだ、という思いを与えてくれた場所。

言葉の壁があり、スキルもない私にもチャンスを与えてくれ、スキルアップの手立ても与えてもらったことは、本当に幸運だと思うのです。

世界的に経済低下、失業率も上がっている今日この頃、移民の私が、英語環境で働けるということに感謝です。
きっとカナディアンである同僚やボスたちにとっては何てことないことかもしれないのですが、この会社での経験は私にとってとても大きなものなのです。

これからもきっといろいろ文句を言うとは思うのですが、感謝の気持ちを忘れずに仕事をしなければ、と思います。

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写真はおまけ、トロントの夕暮れを。ちょっと前に出かけたとき、渋滞しているハイウェイ上の車の中からCNタワーをパチリ。

Scotch Block Winery : Wine

Scotch Block Wineryというトロント郊外のファームとワイナリーのあるところへずいぶん前に行って来ました。

ハロウィーンのランタンを作ったかぼちゃもここで購入しました。

この日買ったのは2005年の Toronto Wine & Cheese Showでブロンズをとったと言うRaspberry RougeとRegal White Currantの2本。

ここでは多くのフルーツワインが売っています。

Raspberry Rougeはその名の通り、きれいなラズベリー色(ロゼみたいな色です)。

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甘すぎず、飲みやすいです。ここには他にもたくさんのラズベリーのワインがありました。

Regal White Currantはラズベリーで赤いのをかったので、白いのがほしいな、と思って探してこれに。

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これはなかなかユニークな味で、人によってはかなり好き嫌いが分かれるかも。

ドライな感じだけれど、その奥にフルーツの甘さと、すっぱさが混ざったような味。

フルーツワイン、デイブはずいぶんと気に入ったみたいですが、私にはちょっと全体的に甘すぎるかな、と言う感じ。

平日、ちょっとだけ飲みたいな、というときはジンジャーエールと割って飲んだりもしています。

アルコールは苦手、あんまり飲めない、と言う人でも、これなら飲めると思います。

ここでは無料で試飲ができます。これはかなり嬉しい。

ただトロントダウンタウンからはかなり遠いので、車を持っていないとちょっと行けないかも。

いつまでも、あると思うな・・・

今日、なぜかふと思い出した言葉がある。

「いつまでも、あると思うな親と金」というのが私の結婚、移住の際に母が言った言葉だった。

うちの母はもともとうるさいことは言わない性質で、私が小さいころも「あれをしなさい」とか言われた記憶があまりない。
なので、当時はずいぶんきついことをいうな、とちょっとびっくりした。

でも今、カナダに住んで5年以上が過ぎ、母がそう言ってくれたことに感謝している。

カナダに移り住む前は掛け持ちで仕事をしてお金をためてはいたものの、たいした額ではなく、
移り住んでから1年は働く権利がなかったので、お金は出て行くばかりで、ずいぶんと侘しい思いもした。
それでも一度も親にお金を催促したことはない。デイブの家族から経済的援助を受けたこともない。

それは母のその言葉が頭のどこかにあったからだと思う。

早く仕事を見つけて収入を得なければ、という焦りがいつもあった。それは今思うといいプレッシャーだったと思う。
カナダに来てしばらくはホームシックになったりもしていたけれど、仕事を始めてようやく「私はここで生きていくんだ」という心構えも出てきて、
それまでの気持ちがずいぶん変わった。

もうひとつは経済的なことだけでなく、精神的な自立。
永住権を獲得して約1年ぶりに帰国した後、またホームシックになった。当時はまだ仕事をしていなかったけれど、そのとき、私は心に決めた。

きちんとここでの生活ができるようになるまで、日本には帰らない、と。

それで4年近くも帰国しないことになってしまった。親不孝だったと思う。
でも、中途半端に日本への後ろ髪引かれる思いを持ったままで帰っても、自分のためにはならないと思った。

そして去年12月、帰国。
自分でもびっくりするほど心境が変わっていたことに気がついた。

日本は大好き。実家も家族も友達も、大好き。
でも感じたのは「ここはもう私のHOMEではないのだな」ということ。
それはどこか寂しく、でも嬉しい発見だった。

日本にいたころはずっと実家で暮らしていて、幸いにも経済的に困ることはなかったし、今思うとずいぶん甘やかされていたと思う。
ずっと知らず知らず親に頼って暮らしていた日々。
カナダに来てからは、頼りたくても親はそばにいない。それでもしばらくは精神的にずいぶんと頼っていたと思う。

それがいつの間にか親がそばにいないことが当たり前になった。
今まで両親がしてきてくれたこと。自分でお金を稼ぐこと、自分で料理をし、洗濯をし、自分で自分を守っていくことの大変さがわかったとき、
なぜ母があのちょっと突き放したような言葉を私に贈ったのか、わかった気がした。

母は知っていたんだな、私は甘えん坊だから、ここできちっと言っておかないとだめだ、って。

あのときの言葉を胸にしっかりと受け止めて、私はここで生活してきた。それを誇りに思う。
ようやく親から精神的にも経済的にも自立できたことが嬉しい。
これからは私が両親を助け、守っていく番なんだな。
でも、知らないうちにそうやって変わっていっているっていうのが面白いな・・・
少しずつ、私もようやく昔、幼い子供だった自分が思っていた「大人」に近づいていっているんだな。

そんなことをなぜか今日ふと思ったのでした・・・

The Visitor : Movie

最近、あんまり映画を観ていなかった。
それはもしかして自分の心にゆとりがなかったからなのかもしれない・・・

仕事から帰ってきて、家事をして、眠るまでのほんの数時間の「自分の時間」をほかのことに使いたいというのが本音だった。

もうひとつはあまり観たいと思う映画がなかったこと。

でも今日、とてもいい映画を観ました。

The Visitorという作品です。
http://www.thevisitorfilm.com/

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日本では多分まだ公開されていないと思いますが、こちら→(http://www.cinemaonline.jp/review/bei/2543.html)で日本語での作品紹介が読めます。

俳優のThomas McCarthyが脚本、監督を手がけ、Richard Jenkinsが主人公の初老の大学教授ウォルター・ヴェイルを演じています。

つまらない平凡な日々を送っていたウォルターはコンフェレンスのためNYへ。
昔買ったアパートに戻るとそこには若いカップルが。
手違いで彼のアパートが借り出されていたのだけれど、ここでであった若いシリア人タレクと彼の奏でるジェンベに魅せられ、
そこからウォルターの生活に新しい風が吹き始めます。

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しかし、ほんの些細なことでタレクが逮捕されてしまいます。
タレクはアメリカに違法で住んでいたことが判明、ウォルターはなんとかタレクを助け出そうとします。

これ以上ストーリーを話すとつまらなくなってしまうので、ここで止めますが、個人的にはとても気に入った作品。

とても丁寧に作られているなあ、と思いました。
派手さはないけれども、ジェンベの音が彩りを添えてくれています。
音楽を通して、世代も人種もちがう二人がつながっていくのがよかった。
そして音楽を通して彼が喜びを感じ取っていくのもよかった。

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でも決してハッピーにきれいにまとめないところがリアルで、悲しく、現実の厳しさを知らされます。

私は移民して、ここに滞在する権利を持っているけれども、やはり外国に住むというその心もとなさ、不安なんかがよく伝わってきて、
ちょっと苦い気持ちになりますが・・・

地味だけれど、心に残るいい作品です。
タレクを演じたHaaz Sleiman、タレクの母親を演じたHiam Abbassももの静かだけれど、奥に秘めた芯の強さをうかがわせる演技が印象的でとてもよかった。
セネガルから来たというタレクの恋人役を演じたDanai Jekesai Guriraも出番は少ないけれども、心に残りました。

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日本でも公開されたらぜひ観てほしい一本。
久しぶりのいいドラマでした。

Charles Ross : One Man Star Wars

かなり前にOne Man Lord of the Ringsというカナダ人のチャールズ・ロス氏が一人でロード・オブ・ザ・リング3部作を1時間くらいでパフォームする
ステージを見に行ったんですが、彼はもともとOne Man Star Warsで有名になった人。
One Man Lord of the Ringsがすっごくおもしろかったので、今度トロントで
One Man Star Warsをやるときは絶対見に行こう!と思って早数年。

時々彼のウェブサイトをチェックしていたんだけれど、トロントに来る気配はまったくなしだったのが、数日前、いつも見ている朝のテレビ番組に彼が出ていた!

で、念願のOne Man Star Warsを観てきました!

彼はコスチュームもなし、舞台装置も何もなし、身振り手振りといわゆるものまねだけで客を惹きつけます。
私はスターウォーズ、全部見たけれども、ファンってわけでもないので、ストーリーとかキャラクターとかかなり忘れ気味。
でもそれでもやっぱり面白かった!

お客さんもみんなすごく楽しんでいました。
下のリンクで確かビデオも見れたと思います。興味のある人はどうぞ。
http://www.onemanstarwars.com/fansite/home.php

またはYou Tubeをどうぞ・・・

http://www.youtube.com/watch?v=lI6HxUueYhU

私個人はOne Man Star Wars よりOne Man Lord of the Rings のほうがおもしろかったけど、
多分それはスターウォーズに詳しくないからかな、と思っていたけど、デイブも同じことを言っていたので、そうなのかも。

One Man Lord of the Ringsは実はそういうステージをやるという許可を取っていなかったってことで、
その許可が取れれば来年2月にまたトロントに戻ってくる、というので、ぜひ許可とってほしいな?。
そしたらまた見に行きます!

彼がステージ後、ちょっとお客さんと話をする時間があるんだけど、その最後に「僕がOne Man Star Warsを6年もやっていけるんだから、
もし何か夢があるならば、それをおざなりにしないで、行動するべきだよ!」といっていたのが印象的でした。

残念ながらトロント公演は今日までということなのだけど、世界中をまわっているというので、もしかしたら日本でも観れるかも・・・
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