Toronto News Letter

カナダからその生活の様子、趣味の音楽や映画についてを発信。 2011年に念願の家を購入してからはガーデニングに没頭しています!

April 2007

事件を通して・・・

アメリカで起きた銃乱射事件、あれから数日経って、少しずつ事件の内側が報道されてきていますが、とにかく痛々しいです・・・

加害者が韓国系の男性ということで、同じアジア人として北米に住むものにとって、やっぱり無視できないというか、複雑な思いです。

私は彼を100%の悪者として罵倒することはできないと思うんですよ。

もちろん、彼のしたことはあまりに非道でばかげているし、何があっても人の命を奪うことは許されない。彼のこの行為には1%の支持もしません。

でも孤独感や怒りっていうのは私にも身近なものであって、またその孤独と戦うこと、孤独を打ち破るために葛藤することの大変さというのもわかるんだよなあ。

英語でのコミュニケーションとか、コンプレックスとか、私にもあるから。

だから複雑な思いなんですよね。

こんなこといっても仕方ないけど、彼、もうちょっと柔軟になって、心を開けなかったのかな・・・
もっといい方向にそのエネルギーを向けられなかったのだろうか・・・

と、この事件を通してまたいろんなことを考えています。
自分のことや周りの人のこと、社会のこと、銃規制や人種・・・

生きていくのって難しい。
苦しいこともいっぱいある。
忘れられない心の傷。

だけど、私はやっぱりポジティブに生きていきたい。

大変だけど、せっかくだからそんな大変なこともいい経験だって思って過ごしていきたい。

なんかそんなことを今はとりあえず思ってます。

今回の事件でなくなった人々の冥福と、その友人、家族の人々の心の平静を願います。

司馬遼太郎の日本史探訪 : Book

昨日は新撰組の小説を紹介しましたが、実はその前に読んだ本で新撰組のことが取り上げられていて、それで興味をそそられて小説にも手を出したんです。

その前に読んだ本というのが「司馬遼太郎の日本史探訪」というもの。
題名どおり司馬遼太郎さんがさまざまな日本史に出ている人物について語っているものです。

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http://www.amazon.co.jp/司馬遼太郎の日本史探訪-司馬-遼太郎/dp/4041290058

面白そうだな、と思って手にとったんですが、家に帰って目次を見てびっくり。
この本はNHKが放送していた「日本史探訪」という番組をもとにしたものだそうで、本にも構成した人の名前なんかが載っているんですが、そこに私がお世話になった大学の教授の名前もあったんです!

先生がもともとNHKアナウンサーだったことは知っていたんですが、まさかこうして本のなかで名前を見るとは思ってなかったので、なんだかとっても嬉しくなってしまいました。

内容ですが、「源義経」「織田信長」「関ケ原」「新選組」「坂本竜馬」「幕末遣欧使節」他、13編が収録されているんですが、どれも面白かったです!
名前は知っていても何をした人か、どんな歴史的イベントだったかわかってないような私が読んでも面白い!
まあ、興味があるから面白いんですが、きちんとした歴史的な知識が頭になくても、大丈夫。
それより読むことで、この時代、この人たちに着いてもっと知りたいな、と思わせるような本です。

その人物に焦点を当てているので、堅苦しさがなく、司馬さんや対談している方々も親しみをこめて話しているので、読んでいるこっちも身近に思えてくるんですよねー。

実はこれよんで直接関係はないけれども、この本の中にも名前が出てきていた人物に関する小説をまた手に入れたんです。
これも読み終わったら報告しますね。

「新撰組が行く」 : Book

「新撰組が行く」童門 冬二著という上下2巻からなる小説を読みました。

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今までもちろん新撰組の名は知っていたけど、実は彼らが何をした人だったか知らなかったのです・・・
しかも読み始めてすぐは「攘夷」って何ぞや?「勤皇」って何だ?と思うくらいの無知です。
学生のころ、世界史は大好きだったんだけど、日本史はどうも苦手だったからなあ。
しかも授業では近代をあまり教えてくれなかったしね。

それにしてもうん、これは面白かった!
フィクションの部分もあるようですが、もともと1860年あたりの昔のことで詳しい資料もあまり残っていないということだからね。

私は映画でも本でもノン・フィクションというか、実在した歴史的人物なんかの物語には非常に興味を示す性質なので、これもわくわくしながら読みました。

今とはまったく違う当時の日本で負けると知っていながら戦っていった若い隊員たち。
彼らがどんな思いで暮らし、戦い、そして死んでいったのか、そういうのを考えてしまいます。
そしてまあこれは小説だからだろうけれど、隊員たちのキャラクターをみていくのも楽しいですね。

これ読んで、新撰組に非常に興味がわいたのでいろいろ調べてはみたけれど、すごいですね、彼ら人気なんですね。
まあ考えてみれば今までたくさんの映画なんかも作られたものね。

こういうのを読むと、歴史的ロマンというか、やっぱり昔の人たちが身近に思えてきます。

新撰組が今の時代の私たちにもどこか親近感を持って注目されるのは、やはり彼らがもともとの侍ではなく、農民や商人などといった出身の人々であったことなんじゃないかなあ、と思いました。
彼らは主に京都の警備を任されて、幕府や各藩などが企む政治には口出しできずに歯がゆい思いをしながら、そんな重役につく人々のことを見ていたところなんて、例えば私みたいな庶民が政治家が何をやっているのかまったくわからない、というような感覚に似てるからかもしれないですよね。

しかも近藤勇や土方歳三なんかは写真も残っているものね。
やはり、実際彼らの顔かたちを見ると、「ああ、この人がこういう時代に、こういう事したんだなあ」ともっとリアルに受け止められますよね。

あとね、私個人では大学時代、つかっていた最寄駅がJR板橋駅だったんですけど、この駅前に近藤勇並び新撰組の供養塔みたいのがあって、いつも目にしていたわけです。
でも当時はまったく無関心だったわけですからねえ。ただこんな小さな関連でもやっぱり私が今こうして新撰組に興味を持つきっかけとなったんだから、面白いですよね。

最近幕末について興味があるので、またいろいろその辺読みたいところ。
昔教科書で読んだときはまったく興味もなかった歴史が、こうして学校を離れた今、おもしろくなってきました。
(しかも日本を離れた今)
歴史をただの事実として取り上げるのではなく、その登場人物に光を当ててみるから面白いんだなあ。

みんなは自分はこの歴史人物またはイベントに興味ある、とかそういうのありますか?

Soweto Gospel Choir : African Spirit

Soweto Gospel Choir(http://www.sowetogospelchoir.com/)のライブに行ったのが2月末。
あれから既に1ヶ月以上も経っているとは、いやはや時の経つのは早いものですな・・・

そのライブの様子は前にも紹介しましたが(→http://blog.drecom.jp/hanapring/archive/284)
彼らのCDアルバムをようやく入手!!

「Voices From Heaven」
「Blessed」
「African Spirit」

この3枚なんですが、聴いていたらライブのことが甦り、ここでも簡単に紹介したいなあと思った次第です。

1枚1枚詳しく紹介はできないんですが、「Voices From Heaven」が2005年作、グラミー賞を取った「Blessed」が2006年作、そして「African Spirit」が2007年作。

個人的には今年発表された「African Spirit」が今のところ一番気に入っているので、このアルバムを今回は紹介しましょうか!

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ライブでもやはりこのアルバムからの曲を多く歌っていたみたいで、聴きながら「あ、この曲、覚えてる!ライブでもやってたな?」と思い、やっぱりそういう曲はもともとライブで聴いたときも耳に残っていたわけだから、第一印象として気に入った曲になるわけで、アルバムで聴いてもやっぱりいいんですねー。
でも、ライブのときは曲名も知らなかったし、どの曲もはじめて聴く曲ばかりだったので、ある意味聴くのと観るのに一生懸命で、CDでじっくり落ち着いて聴いてよりその曲のよさがわかるような気がしました。

Bob Marleyの曲もフィーチャーした2曲目「Avulekile Amasango/One Love」、続く3曲目「I'll Remember You」、そしてアルバム最後を飾る19曲目「World in Union」なんかがとっても気に入りました。この3曲はどれもライブでも歌われていました。
3曲目はライブでも印象的だったし、聴いていてライブの臨場感を思い出させてくれました。
19曲目はこれまたメッセージの詰まった内容といい、彼らの歌いっぷりといい、感動ものです。
ちなみにこのアルバムにはU2のBonoもゲスト参加しています。

そしてこのアルバムだけでなく、3枚通して聴いていて、なんとなーくなんですが、アフリカのゴスペルとアメリカのブラックゴスペルとの違いがなんとく「感覚で」なんでですが、もっとよくわかったような気がしました。

この素晴らしい彼らのサウンドの「アフリカ感」を説明するにはちょっとポピュラーすぎる、ある意味幼稚なたとえではあるんですが、思い出したのはミュージカルの「ライオン・キング」。
劇団四季のミュージカルを見に行ったのはもう数年前ですが、雰囲気としてはやっぱり同じものを感じるんですよ、歌ではないけれど・・・
聴いていると、アフリカの美しい緑の草原や、土の匂い、夕陽に赤く染まった木々、広い空が浮かんでくるような歌声。アフリカの大地に広がる広い広い澄んだ空に溶けていくような彼らの透明な声。行ったこともないアフリカの風景に迷い込んだような錯覚に陥るのです。

例えばアメリカのブラックゴスペルのハーモニーが時に物悲しく、時に神聖に、そして時に賑やかに聴かせてくれるそのハーモニーが教会の中に響いて、そのエコーが反射して渦を巻くようなイメージだとすると、彼らのアフリカンゴスペルはもっと突き抜けたような感じがするんですよね。歌声がどこまでもどこまでも広がっていくような感じ。彼らが親しんできた木々や土といった自然に届かせるような、そんな大らかさがあるんですよ。

また彼らがグラミー賞を取るほどの人気なのは、その実力、ダンスなんかを含めたエンターテイメント性だけでなくて、彼らは人々がイメージする「アフリカ」的なものを非常にうまく音楽に取り入れてわかりやすく提示してくれているからなんではないか、とも思うんですよね。
例えば私みたいな日本人、私なんかクリスチャンでもないわけですが、そんな人間にもゴスペルというカテゴリーで縛られることなく、楽しんで聴いてもらうには、やっぱり「聴きやすさ」って言うのが重要になってくるはず。
もちろんこれは彼らの祖国に対するリスペクト、文化への誇りというものを、またはその実力から自然にアフリカの大地を思わせるハーモニーが滲み出ているだけなのかもしれないけれども、私個人、ライブを見て、彼らは客を惹きつけるコツをちゃんとわかっているなあ、という印象を受けたので、その辺きちんと計算されてるんじゃないかと思います。

でも決して商業主義に走ってる感じはしない。そこが彼らのさわやかなところなんですよね。客にこびるのではなく、純粋に自分達が歌って、浮かび上がってくるこの歓びを、みんなにも分けてあげたいんだ!というピュアな気持ちでの惹きつけ方なんです。

と、長くなりました・・・
アルバム紹介というよりは彼らのアルバムを通して感じたことをだらだらと書いてしまいましたが、例えば「ゴスペルなんか興味ないよ」とか近寄りがたい、と思っているとしたら、みんながそう思うよりずっと聴きやすいものだと思います。
ぜひ一度視聴してみてくださーい。
きっとあなたの心にもさわやかなアフリカの風が吹くはず、です!

Smile!

ここ最近、テンポラリーワーカーに悩まされている。
といっても彼が働き始めて既に数ヶ月が経ってるんですが、仕事に慣れてきたからか、すでにだれてきている。
今はつかの間の仕事も忙しくない時だから余計そういうのが目立つんですが、あと1週間もすればかなり忙しくなる。それで彼がどんな仕事をするか見るしかないものの、とにかくだらだらしてるし、話も聞かないし、言うことも聞かない。

上司にも話はしたけど、何にもしてくれないし、とりあえず忙しいときが終わるまでの我慢、ということらしい。
それもまだ始まってなくてあと3ヶ月くらい先のこと・・・

毎日毎日本当にイライラさせられてるんだけど、昨日ハッとした。

こんなんじゃいけない、って。

こんな無駄なことにエネルギーを使っても仕方ないし、いい気分にならないものね。

実は昨日は私は気分が悪く、会社も早退しようかと思うくらい。
デイブもくたくたで二人ともあんまり機嫌がよくなかった。

で、ガッツン!衝突。

結婚した当時はそれこそ頻繁に些細なことでけんかしていたけど、今はデイブの体のこともあるし、フェアじゃないと思っても飲み込むことが多くなった。だからめったにけんかもしなくなったのですよ。

だから久しぶり。でもいつも何か言ったあと、それが事実であったとしても後悔するんだよね。
いつも「私が飲み込めば、デイブもいやな気持ちにならないし、自分もならないのに、どうして我慢できないんだろう」と思う。

怒ってデイブに怒りをぶつけたからって、決して、自分の気持ちがすっきりするわけでもなく、落ち着くのはちゃんと話し合った後なわけで。

ほんの一瞬のイライラを飲み込んで、おおらかになれればなあ、と思う。
これはプライベートでも仕事でも。

自分も周りもいい気持ちで過ごせるように。

ということで今日から頑張って気持ちの切り替えをしたいと思ってます。
小さいなことでイライラしないこと。
スマイル、スマイル!

Fast Food Nation : Movie

「Fast Food Nation」という映画を見ました。
http://www.foxsearchlight.com/fastfoodnation/

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これはDVDを借りてですが。
『ファーストフードが世界を食い尽くす』という題でエリック・シュローサー氏による本を基本とした映画です。
が、ドキュメンタリーではなく、フィクション。

ここ(http://www.kahoku.co.jp/cinema/cannes2006/20060522.htm)で「ファーストフード業界にアメリカの縮図を見ようとした意欲作・・・意欲が空回りする部分がなきにしもあらず。ハンバーガーショップで売っているものだけを食べ続けて、ファーストフードがいかに身体に悪いかを人体実験したモーガン・スパーロックの「スーパーサイズ・ミー」ほどの衝撃作にならなかったのは残念でした」といわれていますが、確かにそうかも。

衝撃的ではないというわけではないのですが、どちらかというと、不法滞在で危険な仕事をし、ひどい扱いを受けながらも暮らしているメキシコ人たちの生活なんかのほうが、ハンバーガーの肉に何が入ってるか、というより衝撃的だったというのが個人的な感想。

私はこの原作を読んでいないので、映画と本を比べることができないのですが、この映画はアメリカのファーストフード業界の周りで一体今何が起こっているのか、をフィクションとして見せることであって、それほど攻撃的な感じはないです。

まあみんなにこれを見て、いろいろ考えてほしい、ということなんだと思いますが。

見る人によって視点をどこに置くかが変わってくると思う。
不法移民に注目するか、またはファーストフードの会社とその工場のやり方(これも二つに分けられると思うけど)に目をつけるか、またはそんな大きなコーポレーションに対して反発の行動を起こそうとする若い高校生たちの目で見るか・・・

とくにこの高校生たちの目から見たのはおもしろかったな。
アヴリル・ラヴィーンなんかを出して、若者にも見てもらおう、注目してもらおうということなのかな?

他にもけっこう有名な人が所々に出てきてるんですよ。
Patricia Arquette、Bruce Willis、Ethan Hawke。主要キャストにはGreg Kinnear、若手注目女優のCatalina Sandino Morenoなど。
リトル・ミス・サンシャインで無口な息子ドウェイン役をやっていたPaul Danoもいかにもな高校生役で出てました。

それにしても、うーん、これは本当に難しい問題だよね。
会社としては利益のためにも怪我をしても文句をいえない労働者を使って危険なくらいの速度で作業を進める、という現状を改めるということがいいんだろうけど、そうなったらこれはメキシコ人たちのこととか、アメリカの雇用体制とかいろんなところまで発展していく問題だしね。

彼らがメキシコ人たちを法的にアメリカに迎え入れて、きちんとした保護のもと、働かせるというのならいいけれど、それには莫大なお金がかかるだろうし、そうなったらハンバーガーも高くなる=利益が下がるということですからね。

でも、これはけっしてファーストフード業界だけに限らないと思う。
私たちが日頃口にしている多くの食べ物も安い賃金でリスペクトもなく働かされている、働かざるを得ない人々の手によって届けられているわけで・・・

私はカナダにいて、特にアメリカと同じようなルートをたどって食べ物が出回っていると思うので、余計考えさせられました。

例えばスーパーで売ってるイチゴにしても、そうなんだろうし。

でもやっぱりやるべく安いものを買いたいというのがみんなの願い。
FOXの作品紹介でも「Do you trust corporations?」なんていってみんなの意見を聞いてますが、これもまた面白い。
個人営業を支援したいところですが、もちろん自分の経済状況もあるし、それで大きなコーポレーションをつぶしたら一体どれくらいの人々が職を失うことか・・・やっぱり難しい問題だよね。

ファーストフードは体に悪い!ということよりも、なんかそういう違法に働いている人たちのこととかを考えさせられた作品でした。

食品に対する安全性とか、大きな会社により個人の農業の減少なんかはスペシャル・フィーチャーの「The Meatrix」http://themeatrix.com/(題名からもわかるようにマトリックスを模倣してます)のほうがわかりやすくまとまっているような気がします。

作品は牛たちが殺され、流れる血だとか、においが感じられるようなシーンもかなりあるので、そういうのが苦手、というひとは覚悟してみてほしいところですが・・・

ここでは作品と関連する話がかかれています。(日本語)http://cyberbloom.seesaa.net/article/16223700.html

Reign Over Me : Movie

前にもこれ、気になってる、と書いたけど、映画「Reign Over Me」を映画館で見てきました!
http://www.sonypictures.com/movies/reignoverme/

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アダム・サンドラーとドン・チードル共演のドラマ。
え?アダム・サンドラーでドラマ?と思ったあなた、そうなんです。
今回のアダムはコメディアンというよりはかなりシリアスな役どころ。

9・11で家族を失った精神的ショックから立ち直れず、心を閉ざしてしまったという男性の役。
そんな彼を街中で見かけたドン・チードル。昔カレッジ時代のルームメイトだった二人。
二人が長いブランクを経て再会し、お互いの心を癒していく、じーんとくる作品です。

アダムは笑わせる演技はほとんどせず、ずーっと思い悩んだような顔つきだし、全体的にはやはり扱っている題材が題材だけに重いです。

アダムの役は特定の実在の人物ではないものの、こうやって悩んでいる人がいるんだ、というリアルさを感じさせて、非常にいい演技をしていたと思います。
ドン・チードルの演技のうまさは言うに及ばずですが・・・
それにしても思ってもみなかったドンとアダムの組み合わせが、これがなかなかいいんですよ!
とってもいいケミストリーを醸し出していたと思います。

でもこれは9・11のお話っていうのではなく、人生誰にでも訪れるさまざまな別離の悲しみ、苦しみを描いた作品だと思う。
私も特別に9・11のことを思ってみたわけではなく、もっともっと身近にアダムの役柄の喪失感を感じながら見ました。

失ったという現実を受け入れられず、だからと言って忘れることもできない。
そんなどうしようもない気持ち。
ひとりぼっちだと思う自分を、そっと見守ってくれる人たち。
焦らず、ゆっくりと傷を癒せばいい、とそばにいてくれる人たちの暖かさ。

この作品はエンディングも決して全てハッピーというわけではないけれど、人生いろんなことがあるけど、捨てたもんじゃないな、となんだかそう思わせるような、いい終わり方でした。

監督のMike Binderという人は、彼自身も役者さんなんですね。この作品は監督もして、脚本も書いたのかな?実に多彩な人ですね。役者としてもこの作品に登場してるし。

中盤、ちょっとたるむ気もするけれど、これはピュアなドラマであって、アクションでもスリラーでもないので、なかなか見ているものに緊張感を保たせるのも難しいんだろうな。

でも非常によくできた作品でした。これ、ぜひみんなに見てほしいなあ。

リブ・タイラーが精神科医の役で出てくるんだけど、彼女、かわいいですね。
ほんわかした話し方で精神科医という固そうな役柄だけど、彼女の登場で見ているものにある意味のリフレッシュを与えているような気がしました。

他にもジェイダ・ピンケット・スミス、ドナルド・サザーランドも出演しています。

この作品で注目したい役者さんがPaula Newsomeという女優さん。
歯科医を務めるドン・チードルふんするアランの受付係りの役をやっているんですが、彼女がよかった!
「リトル・ミス・サンシャイン」でも病院でなくなったグランパのその後の処理についての事務員みたいな役をやっていて、小さい役だけどなかなかインパクトある演技を見せてくれていたんですが、ここでも同じような役柄。
今回も大きな役ではないけれど、けっこう印象に残る役でした。

久しぶりにいい映画を見たなー、という気分にさせてくれた作品。
日本ではいつ公開になるのかな・・・
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